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【インバウンドニュースまとめ】「旅ナカのショールーム化」で越境ECでの爆買いを狙う!

16日、日本政府観光局(JNTO)から7月の訪日外国人客数(推計値)が発表され、前年同月比16.8%増の268万1500人となり、単月としての過去最高を記録したそうです。中国については前年同月比6.8%の78万800人となり、国・地域別で最多となりました。

7月の訪日外国人、16.8%増の268万人 単月で過去最高(出典:日本経済新聞電子版)

先週はその勢いをさらに拡大するような、新しい「モノ」や「コト」に関するニュースが多くみられました。早速振り返っていきましょう。

「旅ナカのショールーム化」でリピーター増加と越境ECでの爆買いを狙う!

まずは「モノ」に関するニュースを見てみましょう。
期間限定で、成田空港第2ターミナルに盆栽ショップがオープンするようです。新浪微博を覗いてみると、「盆栽」とアピールしつつ室内で鉢植えを育てている投稿は多くみられ、盆栽のニーズはありそうです。さらに、「盆栽買ったけど、どうやって育てたらいいかわからない、誰か教えて」といった声もあり、購入者とのコミュニケーション次第ではリピーター増加につながっていくことも期待できそうです。

お台場には先週末ガンプラ専門店がオープンしています。ガンプラは訪日中国人の「買った」「買いたい」ランキングに入っており、特に「買いたい」はランク入りした2016年1月ぐらいから安定して50位前後を推移しています。一方で「買った」については、ランキングの上下が激しく、何らかの理由で買えない方も一定数存在していることも予測されます。お台場でのショップ開店により、「買いたい」ニーズを満たし、さらにSNS上での情報が拡散していくという好循環が生まれるのか、見ていきたいところです。

いうなれば、旅ナカは、「モノ」のショールーム。ここでしっかりとアピールすることがその先の売り上げに影響を与えるはずです。有効なアピール方法を探し出すためにも、SNSなどを活用すること、例えば微博での訪日中国人の「買った」「買いたい」の書き込み件数をウォッチしながら、消費者の好みの変化に即座にキャッチアップできる体制でいることが必要なのではないでしょうか?

参考:
第2ターミナルに訪日外国人に人気の高い「ラオックス」&期間限定店舗「盆栽京都」がNEW OPEN!(出典:PR TIMES)
「金好き」中国で純金離れ 低純度のジュエリーにシフト(出典:日本経済新聞電子版)
バンダイ、お台場に「ガンプラ」専門店 国内初展開(出典:日本経済新聞電子版)
中国人らが次はECで「第2の爆買い」 越境通販で日本商品人気、メーカーもサービス強化 (1/2ページ)(出典:Sankei Biz)
「手拭い」がおしゃれな和雑貨として再注目…訪日客の日本土産で定番に(出典:産経WEST)
パックご飯を配布 農水省、クルーズ船で来日の中国人客に(出典:日本経済新聞電子版)
「モノ+コト」の新たな取り組み、ラオックス新店「千葉ポートタウン」の狙い(出典:@niftyニュース

忍者不足が深刻!コトのニーズへの対応に課題残る

コト消費にも変化の波が押し寄せています。先週は中国人観光客の観光バス離れが報道されていたほか、英語和食教室の人気が報じられていました。その変化を後押しするべく、各地で観光案内の強化や、「通訳案内士法及び旅行業法の一部を改正する法律」の来年1月の施行に向けた観光ガイドとのマッチングサービスがいよいよ始動するそうです。

一方で、訪日外国人に人気の「忍者体験」を提供するための人員不足が深刻化しているという報道もあり、訪日観光客のニーズの多様化に伴いますます重要となるエンターテイメント産業の発展には不安が残っていると言えそうです。今後のコト消費のニーズに対する各事業者の対応策が待たれます。

参考:
中国人観光客の「観光バス離れ」が加速・・・ニーズや興味に大きな変化=中国メディア(出典:サーチナ)
【Luxeな日本~地元発】訪日客興奮!? 英語和食教室が人気 佐野いくみ(出典:Sankei Biz)
外国人が帰国後に恋しくなる、日本で体験したこと―中国ネット(出典:ライブドアニュース)
訪日外国人向け観光案内サービス 鎌倉から全国に ガイド役に地元大学生ら /神奈川(出典:毎日新聞)
ナビタイム、鎌倉ガイドアプリでAIによる観光スポットのレコメンド(出典:マイナビニュース)
通訳案内士法の施行日となる平成30年1月4日より訪日外国人旅行者と地元ガイドのマッチングサービスを開始 通訳案内士の有資格者には、10月より先にプレスタート!
「忍者求ム」 外国人観光客を魅了するNINJA不足が深刻だった(出典:NAVERまとめ)
日本を訪問した韓国人観光客が過去最多…44%増えた理由(出典:ライブドアニュース)