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【中国人訪日観光】だし巻き卵を自宅で作る人も増加中!~「食べた」ランキングから

トレンドExpressが毎週行っている中国ソーシャルメディアにおける日本関連書き込み総件数ランキング。その中から「行った」、「食べた」、「〇〇したい」などインバウンドに関連したランキングをピックアップし、注目のキーワードを分析します。

今回は2019年1月16日〜1月22日「食べた」ランキングから、日本では家庭の味としても人気が高い、有名たまご料理を分析してみたいと思います。

まずランキングトップ10はこちら。

2019年1月16日〜1月22日「食べた」ランキング

今週の中国人気訪日クチコミ:「だし巻き卵」

今回注目するのは、食べたいランキングで 人気上昇中の「だし巻き卵」。初登場以来、数年をかけて徐々に順位が上がっている食べ物です。

日本人の食卓に上がることの多い卵料理の中でも、人気の高いだし巻き卵。その人気は日本人のみならず、外国人たちの心を捉えています。このシンプルな卵料理の何が、中国人観光客たちを魅了するのでしょうか。

中国でも卵料理は多かれど…

蟹肉炒蛋(かに玉)、西紅柿炒鶏蛋(トマトと卵の炒めもの)、蝦仁炒蛋(卵とエビの炒めもの)、蒸蛋(茶碗蒸し)などなど、中国にも卵料理はたくさんあります。

炒め物に使うことが比較的多いようですが、そんな中、日本のだし巻き卵の人気が急上昇しています。

もともと日本のだし巻き卵は、海外ではジャパニーズ・オムレツの名前で親しまれていました。しかしこの呼び名は、卵焼きのことも意味するので、味の違いまでは区別されていません。

卵焼きは、溶き卵を何層にも重ねて焼いていく料理の総称になります。

その中でもだし巻き卵は、出汁を入れて作る卵焼きのことを指します。

美味しさはクチコミで拡散

だし巻き卵の人気が高まったのは、日本料理店や訪日の際に食べた人たちが、SNSでその美味しさを拡散しはじめたことがはじまりです。

だし巻き卵自体はそんなに写真映えしませんから、その美味しさや感動を文字で書き込みます。また築地などで実際にだし巻き玉子を料理人が作る様子が動画でも多く紹介されています。

字幕も音楽も無くても、多くの人に視聴され、続々とコメントが投稿されています。

「すばらしい!日本人は非常に賢いですね。」

「だし巻き玉子って日本のアニメでしか観たことがなかったけど、これってマジでハマりそう!」

「ああこれ食べたいな!こんな手作りの料理っていいわよね。」

だし巻き卵は調理の過程に技術が必要になるため、動画で拡散されることでさらなる興味を掻き立てるのでしょう。

自分でも作ってみる人が続出!?

そもそもだし巻き卵は、生卵以外に出汁と薄口醤油、砂糖、みりんなどが使われています。そして、その調合や作り方で、味に大きな違いがでるのです。

溶き卵を具材と合わせてかき混ぜるだけと思うかもしれませんが、この加減は職人技。だし巻き玉子の出来具合でその料理人の腕が判ると言われるぐらいなのです。

一見簡単そうに見えて実は非常に難しい料理で、だし巻き玉子を作る時にも専用の卵焼き器が使われます。通常のフライパンと違って長方形または正方形で、端が直角になっているのが特徴です。

これを訪日時に購入し、自宅で作ってみる中国人が増えているようです。作り方やレシピは見よう見まねになりますが、前出の動画もありますし、失敗してもすぐ作り直せる手軽さがあるので、自分好みの究極のだし巻き卵作りにハマるのも頷けます。