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【中国人訪日観光】都心のチャイナタウンで中国に刺さるジャパンサブカルイベントが火付け役に~「行った」ランキングから

トレンドExpressが毎週行っている中国ソーシャルメディアにおける日本関連書き込み総件数ランキング。その中から「行った」、「食べた」、「〇〇したい」などインバウンドに関連したランキングをピックアップし、注目のキーワードを分析します。

今回は2019年2月27日〜3月5日「行った」ランキングから、都心に形成されたチャイナタウンのなかで、ひときわ訪日観光客人に人気のスポットについて分析してみます。

まずランキングトップ10はこちら。

2019年2月27日〜3月5日「行った」ランキング

今週の中国人気訪日クチコミ:「パルコ池袋」

今回注目するのは、行ったランキングで人気になっている「パルコ池袋」です。

 

「パルコ池袋」は、ファッションに特化したデパートですが、池袋という立地もあり、中国人観光客に人気です。ファッションなら他のパルコで事済みますが、わざわざ池袋を訪れるのには、理由があるようです。

池袋はチャイナタウン?中国訪日客にとっては同胞の街

新宿、渋谷と並ぶ東京都心の巨大ターミナル駅、池袋。この池袋駅界隈に、中国の飲食店が集中しています。

「池袋チャイナタウン」という言葉があるくらいで、そのエリアに足を踏み入れると中国語が飛び交い、日本語が通じないお店もあるとかないとか。日本人のいない店もあるほどで、まさにチャイナタウン化しているのです。

 

ビルに入居しているテナント全てが中華系、なんてことも珍しくないほどです。スーパーマーケットもあるようで、中国料理の食材や調味料の品揃えが豊富なうえ、他の観光地化された中華街に比べると、かなりお手頃な価格で提供されています。

中国人にとって池袋は、東京都内で同胞が数多く暮らす街として認知されているのです。中国の味が恋しくなったら、本場の味が楽しめる池袋へ足を運ぶのです。

パルコが聖地化?中国訪日観光客がそこを目指す理由

池袋は食事をするだけでなく、ビックカメラやヤマダ電機、東武、西武、丸井などの百貨店、ショッピングモールなどお買い物に事欠きません。さらにアニメイトやまんだらけなどが並ぶ乙女ロードまであります。秋葉原や渋谷、新宿まで行かずとも、ここで全てまかなえてしまうのです。

そんな中で、パルコ池袋を目指すのには理由があります。それは、パルコ主催の展示にありました。

 

2018年9月25日より、増加する中国人観光客への対応を強化すべく、中国最大のソーシャルネットワーク、微博にパルコの公式アカウントを開設しました。

公式アカウント新規開設記念として、中華圏で絶大な知名度と人気を誇る日本人アーティスト、倉木麻衣と初タイアップしたインバウンドキャンペーンを、10月1日~14日まで開催。

国慶節に合わせての開催だったので、数多くの中国人観光客を呼び込みました。

まだまだ続く人気展示。インバウンド勝ち組になれるか?

倉木麻衣とのインバウンドキャンペーンでは、倉木麻衣本人によるキャンペーン告知や本人監修のオンライン限定グッズ販売、倉木麻衣のパルコオリジナルグッズショップなどを開催し、物販の売り上げにも貢献しました。

ちょうどイベント開催中の微博や微信には、展示会場を訪れた様子が数多くの写真とともにあげられています。

 

次に中国人観光客の興味を引く展示が、3月15日〜4月1日まで開催されるトランスフォーマー35周年を記念した展覧会『 TRANSFORMERS 35TH ANNIVERSARY EXHIBITION「THE WORLD OF THE TRANSFORMERS」』です。

 

中国人にとって、子供の頃の思い出がたくさんあるトランスフォーマーは見逃すことなどできません。

発売当時の玩具やパッケージ原画に加え、めったに見られない木型などの資料を多数展示する他、3月22日に公開となるトランスフォーマー最新作「バンブルビー」コーナーや、トランスフォーマー35周年記念展のオリジナルグッズも登場します。

 

この春は、これを目当てに、パルコ池袋を訪れる中国人観光客が後を絶たないでしょう。