【インバウンドニュースまとめ】発見する喜びも旅の醍醐味?「みんなが知っているもの」以外を探したい訪日客
先週8日、財務省から発表された2017年上半期(1~6月)の国際収支統計によると、経常収支が10兆5101億円の黒字で、上半期としては2007年以来、10年ぶりの高水準となったとのことです。また、訪日外国人の日本での消費額から日本人の海外での消費額を差し引いた「旅行収支」の黒字が半期ベースで過去最高の7903億円となり、訪日外国人の増加が寄与していると報じられています。
参考:
1~6月の経常収支、10兆5101億円の黒字(日本経済新聞電子版)
訪日外国人増で「旅行収支」、過去最高の黒字額(出典:YOMIURI ONLINE)
また先週は、地方に訪日外国人を呼び込むための取り組みが多く報じられており、これら取り組みの成果が出始めていると言えるのではないでしょうか?
では先週のニュースを振り返っていきましょう。
「トレンドさきがけ」は訪日客の地方への動きを加速させるか?
報道によると、地域活性化を目指す自治体や地元金融機関が旅行会社と提携してツアーを企画したり、自治体と大学が連携したりと、訪日客の地方呼び込みがますます広がっているようです。取り組みの成果は数字にも表れ始めているとされ、2016年の地方都市での訪日客の延べ宿泊人数の増加幅が三大都市圏のそれを抜いている点が、改めて報じられていました。
その他にも、日本酒では「みんなが知っている銘柄」以外のものを探す動きもあるようで、まだ知られていない「モノ」を探しに地方へ行く、といったことは今後ますます増えていきそうですね。
またインバウンド市場の拡大を背景に、ITベンチャーが独自の商品やサービスを続々と提供しており、これから地方企業の頼れるパートナーになりそうだと報じられています。動きの速いこの市場、今後どのような商品やサービスが増えていくのでしょうか?
参考:
訪日外国人も、スーパーも、電車も「ないないづくし」…“自虐”動画が大ウケ、和歌山の新たな“魅力発信術”(出典:産経デジタル)
訪日外国人の日本酒まとめ買い、近頃は“みんなが知っているお酒”から自分だけの“パーソナルなお酒”に⁈(出典:バイロンジャパン)
訪日客を地方に呼び込み 自治体などツアー企画、ネットで発信 (1/2ページ)(出典:産経デジタル)
訪日客争奪、ITベンチャーが地方の味方(出典:日本経済新聞電子版)
まるちゃん列車 再び出発進行!(出典:日本経済新聞電子版)
訪日消費、地方を潤す逆転技 帰国後も息長く関わり(出典:日本経済新聞電子版)
ひなびた温泉地が日本一の星空の村に。本当の強みは人だった!(出典:日刊工業新聞ニュースイッチ)
訪日中国人に人気の「モノ」、越境ECに続々参入
先週、和食インスタント食品やカラーコンタクトなどの越境ECへの参入が報じられていましたが、これらは訪日中国人にも人気の商品となっています。
中国トレンドExpressが毎週お届けしている、訪日中国人が日本で「買った」クチコミランキングを見てみると、「永谷園ゆうげ」は2016年の春先からランクイン、今年の春先から上昇しはじめています。カラーコンタクトについても、複数商品が2015年後半ぐらいからランクインしており、注目を集めていることがわかります。今後越境ECで販売されることで日本での購入にどのような影響を及ぼすのか、その動きに注目していきたいと思います。
参考:
永谷園が越境ECに参戦―『豌豆公主(ワンドウ)』にて和食インスタント食品の販売を開始(出典:サーチナ)
アリババグループ通じ「天猫国際」でカラコン販売、SHO-BIが中国向け越境ECに参入(出典:ネットショップ担当者フォーラム)