中国トレンドExpress

【インバウンドニュースまとめ】ターゲットを見据えて、海に・東京に・本屋に集客!

先週、英語、中国語、韓国語に対応する外国人観光客の託児サービスが沖縄でリリースされました。外国人観光客専用のサービスは全国的にも珍しいとのことですが、言語の面でのハードルを取り除いたこのサービスは中国人観光客の間で利用が広がることも期待できそうです。

トレンドExpressでクチコミから今年の夏の消費動向を分析したところ、「コト消費」の大きなターゲットとなるのは20代後半から30代前半の女性であることがわかりました。

彼女たちの訪日旅行のメンバーをイメージすると、小さいお子さんのいる家族旅行となることが予想されます。実際に新浪微博の書き込みを見ると、子連れゆえに思うように旅行が楽しめないといった声が見られます。日本の観光地でも子供の世話に追われるお母さん方はよく見かけるところではないでしょうか。言葉の通じない海外での子守サービス、ぜひ多くの訪日外国人に活用してほしいと思います。

参考:
外国人観光客の「子守します」 沖縄で新サービス その需要は・・・?(出典:沖縄タイムスプラス)
【特集】もうすぐ夏休み!今夏の消費動向を予測(5)~体験別ターゲット像とターゲットの求めるサービスとは?(出典:中国トレンドExpress)

もはや両者は対立しない 「コト」×「モノ」は基本?!

先週は、北京に東京体験館がオープンしたことが大きく報じられました。東京体験館は参加型の体験サービスを提供するもので、さらに多様化する目的に合わせた旅のプランも提案しています。

旅行プランにはたとえば「アニメファン専用プラン」「音楽ファン専用プラン」などがあるそうです。「コト」だけでなく、「モノ」もしっかり楽しめるツアーになりそうですね。

その他にも先週は、酒蔵での免税制度スタートなど、「コト」と「モノ」のハイブリッドをさらに加速させそうなニュースが見られました。

参考:
「東京体験館」が北京にオープン(出典:AFPBB News)
SAKEブームに追い風を!=酒蔵で外国人免税始まる(出典:ニコニコニュース)
着物レンタル店舗、かんざし販売・和傘販売店舗を構え、国内主要観光地での運営を主力とする株式会社和心と資本業務提携(出典:JIJI.COM)
福井の地酒「花垣」蔵元、消費税・酒税免税店に 県内蔵元初、外国人誘客に弾み(出典:福井経済新聞)
農村、漁村で過ごす「農泊」(出典:産経デジタル)
地方活性化につながる「着地型観光」(出典:OVO)

日本の雄、機は熟し満を持して中国へ

中国大型書店の集客施策も要注目のトピックでしょう。ジャーナリスト莫邦富のレポートによれば、中国の大都市で成功している大型書店では各国の良質な書籍を販売するだけでなく、子供向けの体験コーナー講座や講演、展示などを積極的に実施し、これらが集客の要となっているようです。

子供向けの体験と足並みをそろえ、絵本の棚も充実しているようですが、日本の絵本はまだ需要に供給が追い付いていない様子も伝えられています。

大型書店がショッピングセンターの目玉となっている中、別の報道では日本のカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)傘下のカルチュア・エンタテインメント(東京・渋谷)が中国出版社と合弁会社を設立、書店の現地展開も視野に入れているとのニュースもありました。良質なコンテンツ展開と様々な仕掛けを得意とするCCC、中国でもその活躍が期待されるところではないでしょうか。

参考:
中国でも活字離れの中、大型書店が爆発的集客力を発揮する理由(出典:ダイヤモンドオンライン)
CCC系、中国出版社と合弁設立 書店現地展開も視野(出典:日本経済新聞電子版)