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【インバウンドニュースまとめ】「文化消費」拡大、コンテンツ産業にも注目

先週16日、観光庁から2017年年間値と10-12月期の訪日外国人消費動向調査結果(速報)が発表されました。2017年の訪日客による消費額は前年に比べ18%増の4兆4161億円で5年連続過去最高を更新、国別では中国が1兆6946億円と最も多く、全体の4割弱を占める結果となっています。

先週はその他にもインバウンドに関連した統計が報道されていますので、ご紹介していきたいと思います。

参考:
17年の訪日客消費4.4兆円 5年連続で過去最高(出典:日本経済新聞電子版)
2017年の訪日外国人客動向=「爆買王」は中国人、財布のひも固い韓国人—日本政府観光局(出典:BIGLOBEニュース)

ビッグデータやICTの活用も加速

先週は、2017年に大阪府内を訪れた訪日外国人が過去最多の約1111万人になったと報じられています。また、2017年にクルーズ船で来日した訪日外国人(速報値)も過去最多を更新し、前年比27.2%増の253万3000人となったそうです。

増え続ける旅行客を取り込むべく、自治体や企業の垣根を越えて各地で先進的な取り組みが行われています。広島では、ジャパンショッピングツーリズム協会、JTB中国四国、広島県バス協会、広島電鉄、NECが訪日外国人へのICTを活用したおもてなしサービスの実証実験を開始しています。また神奈川県はNTTドコモと連携し、外国人観光客に県の観光情報サイトの利用を促進する事業を始めるとのことです。

北海道では、2018年度から訪日客の消費行動の分析を開始することが報道されています。観光による地元の経済効果を見える化し、さらに付加価値の高い観光につなげる考えです。

2018年、ビッグデータやテクノロジーの活用がさらに加速していく兆しが見られます。

参考:
大阪観光局 大阪の訪日客1111万人と発表 過去最多(出典:毎日新聞)
訪日客 大阪、初の1000万人 LCC増便、円安追い風(出典:毎日新聞)
訪日クルーズ客が最多更新=17年、27%増253万人-国交省(出典:JIJI.COM)
訪日クルーズブームで新商品が誕生(出典:Sputnik日本)
訪日客で「売り上げ増」4% 23区中小 東商調べ(出典:日本経済新聞電子版)
観光情報サイト、訪日客利用促す 県がドコモと連携(出典:日本経済新聞電子版)
成熟客どう囲い込む 小売り各社、知恵の絞りどころ(出典:産経ニュース)
訪日客、地方で郵便局がお迎え翻訳対応や手荷物配送(出典:日本経済新聞電子版)
NECや広島電鉄ら、広島で訪日外国人に対するおもてなしサービスの実証実験(出典:マイナビニュース)
中国人向けスマホ決済、千葉県内で続々導入(出典:日本経済新聞電子版)
訪日客の夜遊びニーズ探れ 都が初調査へ、国も検討(出典:京都新聞)
北海道、訪日客の消費行動「見える化」 18年度予算案(出典:日本経済新聞電子版)
熱海市、訪日客対応 後押し 決済端末や翻訳機に助成(出典:日本経済新聞電子版)

変わる中国、コンテンツ産業拡大に注目

訪日外国人の増加とともに、コト消費が活発になっているのはみなさんもご存知の通りですが、最近では教育や娯楽、コンテンツなどにも注目が集まっています。たとえば、企業経営を学ぶべく中国ビジネスマン向けツアーが組まれたり、また中国国内でのピアノブームを背景に、日本のピアノメーカーが注目を集めているようです。

また一昔前、中国では海賊版コンテンツが多く出回っているイメージがありましたが、最近では有料コンテンツの流通が加速しています。日本の映画などもすでに中国国内で人気ですが、その他のコンテンツにも十分需要があるでしょう。中国では晩婚化が進んでいるとも報じられていますが、今後ますます一人でも楽しめるコンテンツ産業には勝機があるのではないでしょうか。

参考:
「爆学ブーム」に期待 「中国人ビジネスマン」向けツアーが盛況(出典:SankeiBiz)
いつ何の有料コンテンツに中国人は金を落とし始めたか(出典:ZDNet Japan)
中国で盛り上がる”文化消費”に拡大期待!70年代のピアノブーム再来か!? (出典:会社四季報ONLINE)
女性向け恋愛ゲーム『恋与制作人』が中国で大ヒット AppStoreセールスでTOP10入り DAU400万人、1月月商3億元(51億円)に達するとの見方も(出典:Social Game Info)
中国の庶民の関心事は「衣食住」、だから中国人は訪日する=中国メディア(出典:サーチナ)
コンサートに美術展……「コト消費」がますます加速する中国人(出典:YAHOO! JAPAN ニュース)
晩婚化進む中国、「大人になったら結婚すべきだ」は時代遅れ?(出典:AFP BB NEWS)