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【中国プロモーション】バレンタイン≠チョコレート (2)え? こんな会社もプロモーション?

前回に引き続き中国バレンタイン商戦のプロモーション事例をお届けします。日本でバレンタインと言えばチョコレートなどのお菓子、小売店、飲食などがプロモーション活動の主役ではありますが、中国ではちょ~っとだけ範囲が広がっております。

今回は飲食業界で話題となったプロモーションイベントと、一見バレンタインとは関係なさそうな業界のプロモーションまで幅広くご紹介します。

飲食スポット

恋人たちがムードを盛り上げるのは「素敵な食事」の場。日本ではムーディーな夕食と言えば洋食の印象もありますが、中国ではお国料理が主流。またちょっとした時間に使うあのスポットもイベントを展開しています。

・熱いKISSで割引を―西贝莜面村

熱いkISSで割引を―西贝莜面村

時間:2017年2月14日
参考:
http://news.ifeng.com/a/20170213/50685791_0.shtml 中国語

バレンタインデーで話題なったのが飲食チェーン店・西贝莜面村のバレンタインプロモーション「キスで割引」です。同店は内蒙古自治区に拠点を構え、中国全土で「西北料理(内蒙古や陝西省、甘粛省などの料理)」を提供しているお店で、その素朴な味わいにより大都市でも人気になっているお店です。

頬キスは0.1割引、ハグキスは1.2割引、フレンチキスは2.3割引、顔をずらすキスは3.4割引とキスの難易度によって割引額も異なり、さらには「姿勢が正しくなければ割引できない」という厳しいものでしたが、多くのカップルが割引のためのキスにチャレンジしていました。

・星で語ろう―スターバックス

星で語ろう―スターバックス

時間:2017年2月10日

2017年2月10日、スターバックスはWechatを通じて「用星説(星で語ろう)」というソーシャルプレゼントキャンペーンを実施しました。内容はWechatの「紅包機能」に似ており、バレンタイン期間中恋人にコーヒークーポンをプレゼントできる仕組み。「愛の季節に愛を込めたコーヒーを贈る」がテーマです。

スターバックスは北京や上海などの大都市に多数展開していますが、中国ではドリップコーヒーが「やや高級品」ということもあって、スタイリッシュなスペースといったイメージが強く、ホワイトカラーや意識の高い「90後」たちが利用しています。

バレンタインになぜ? 意外な業界のプロモーション

中国のバレンタイン、日本ではあまりプロモーションを打ちそうもない業界が「チャンス!」とばかりにイベントを展開しています。それは「保険業」です。

・「愛するなら、彼/彼女に健康を贈ろう」―平安人寿(生命保険会社)

「愛するなら、彼/彼女に健康を贈ろう」―平安人寿(生命保険会社)

時間:2017年2月14日
参考:
http://cq.qq.com/a/20170222/029928.htm 中国語

2月14日バレンタインデー当日、中国保険業界大手である平安人寿の重慶子会社カスタマーセンターでは、店内を様々な色の風船やぬいぐるみで飾り、「愛するなら、彼/彼女に健康を贈ろう」というキャンペーンを実施しました。

来店客は平安金管家アプリに登録し、ルーレットイベントに参加。専属の医師を指名すれば、「7×24時間」の健康ケアサービスや豪華プレゼントをもらうことができるというもの。キャンペーン参加者数は500人以上にものぼりました。

・愛に保険をかけませんか?―アリペイ

愛に保険をかけませんか?―アリペイ

時間:2017年2月14日

バレンタイン期間中、アリペイはなんと「恋愛保険」なる商品を打ち出しました。

その商品というのは、それぞれ99元、297元、495元で保険を購入すると、保険を買った3年から13年の間に指定された恋人と結婚した場合、「ご祝儀」をもらえるというもの。ご祝儀の金額は購入時に支払った保証金に応じて1999/5997/9995元となっていいます。

情報によると、バレンタインデー当日、同商品を購入したユーザーは計1.5万人に達しているとか。

2018年のチョットした誤算。でも大丈夫さ!

さてさて、多種多様なプロモーションが組まれるバレンタインデーですが、2018年は例年と若干様相が変わっています。というのも、2018年新暦の2月14日は、旧暦の12月30日。そう、まさに年越しイベントと被ってしまったのです。

ニュース報道などを見ると、今年は消費者の意識が「春節」へと向かってしまい、バレンタインとしてはやや盛り上がりに欠けた模様。

しかし大丈夫です!中国においてバレンタインデーは2月14日だけではありません。近年は旧暦7月7日(今年は新暦8月17日金曜)の七夕も「中国情人節(中国式バレンタイン)」として定着しつつあります。

こちらは伝統行事とはいえ、求められるレベルはバレンタインデーとほぼ同じ(中国の恋人たちにとって「バレンタインを楽しく過ごしたから、七夕は薄めでいいじゃん♪」というのは基本的にありません)。バレンタインに失敗してしまった男性はリベンジを、成功した男性は継続的な成功を期待されていくのです。

バレンタイン商戦を逃してしまったと悔やむあなた、今年の七夕の中国式バレンタインデーで巻き返しを図ってみてはいかがでしょう?