【Editor’s Choice】蔵出し! 中国最新情報 Vol.1 ~〇〇っぽいブランドが中国に!!~

「いや~、もうすっかり春だなぁ」

春爛漫の東京・飯田橋。外堀沿いの桜を眺めながら、散歩をしていると

「ヘンっっしゅ~ちょ~!!」

なぜか冒頭の2音を強調する呼びかけに、そ知らぬ顔をしようかと思ったが、もしトラブルなら放っておけない。仕方なく顔を上げて神楽坂の方を見やると、中国トレンドexpress(以下CTE)ライター・Aが慌てふためいた顔で駆けてくる。

あ、転んだ。

A「ヘン集長、大変です!」

編集長「ちったぁ落ち着け。せっかくの春なんだから、のんびりとした心でさ~。」

A「そんな悠長なコト言ってる場合じゃぁ、ござんぜんよ!」

鼻血を流しながら真面目な表情で見つめるライター・A。

編集長「シリアスだな。まぁ聞こう。」

ただならぬ雰囲気を感じ取った編集長はとりあえず話を聞くことに。

ついに登場! オリジナリティあふれちゃった?中国ブランド

A「これですっ、ヘン!」

編集長「…(いや「編集長」だろ)。」

Aがそういって差し出したノートパソコンを開いてみると、ある中国企業のホームページが映し出されていた。

A「中国企業がついに、まったく新しく、他に類をみないアパレルブランドを出したんです!」

興奮したまま話はじめるA。ゆっくりとパソコンのカーソルを動かす。そこに映し出されたのは…。

Heilan Home

編集長「ん?」

Heilan Home2

編集長「え~っと。」

Heilan Home3

編集長「いやいやいや。」

Heilan Home4

編集長「…………。」

編集長「(いや、しかしな。まさかだよなぁ。あのブランドに手ぇだすこたぁねぇよな…)。」

思わず言葉を失う編集長。それを全く見ずに、Aは得意げに続ける。

A「ど~でさぁ、編集長!まったくもって新しいブランドでしょ?こいつぁ、中国企業もずいぶんと“れべるあっぷ”しましたねぃ。うんうん、中国の発展はぁ、世界においてエイキョウリョクってぇやつを…。」

編集長「いや、これ、完全に“やっちゃった系”だろ。」

A「え~。ほら世界でも類似性を全然見ない、まったく新しい、だれも提唱したことのないような気がするイメージじゃないですかぁ。この既存概念を覆したっぽいブランド、現代の若者が求めるライフスタイルを他に先駆けて取り入れてデザインして、もうまさに既視感ゼロの商品ばかりじゃないですかぁぁぁ。」

編集長「お前、見ててなんとなく“モヤっ”としねぇ?」

A「………します。」

やっちゃったのは大手アパレルブランド

この「やっちゃった」企業は、「海瀾之家股份有限公司」。小売り・製造から販売までを自社で行い、メンズアパレルブランド「海瀾之家」を中国国内に約4,300店舗ほど展開しています。2014年4月11日、中国A株上場。2018年2月、テンセントも25億元で同社の株式5%余りを取得している大手アパレル企業なのです。

海瀾之家股份有限公司

「海瀾之家」といえば、「男人的衣柜(男のクローゼット)」というキャッチコピー。もともとは軽さ、スタイル性を「排除」したフォーマルっ「ぽい」スーツや昔懐かしい革ジャンなどが中心でした。昨今はカジュアルのラインアップも充実しているらしい、ブランドなのです。

同社が2017年から市場に送り出したのが冒頭のブランド「Heilan Home」。すでに上海と同社の拠点がある江蘇省など中国国内で数店舗を展開している模様です。

ちなみに日本にある、「よ~く似たブランド」はこちら(あえて具体名は言いませんので、ご忖度のほどを)。

無印良品

気になる中国消費者の反応は…

このブランド、すでに中国のポータルサイト、ニュースサイトなどで記事露出をしているようですが、中国のSNS上でも「うっすらと」話題になっているような感じです。

「店員が、“無印とはどんな関係”って聞かれて、慌てて“無関係”を繰り返してた。」という書き込みや、

口コミ1

 

「全く口コミはなかったんだけど、入ってみたらやっぱりMUJIの既視感が。イメージはクリソツ。木目調とか、文房具からアパレル、スキンケアからメイクまであるとこも。天猫でもセールやってるっぽい。」という情報。さらには「真っ赤な偽物じゃん!」という声まで。

口コミ2

幸い?大きなブームを巻き起こして若者を席巻している、わけではない様子。

さてさて、この後は

A「でも、なんでこうなっちゃうんでしょうかねぇ?」

編集長「そうだなぁ、世界の“工場”だったころの意識が残ってるんだろうな。たぶん“このくらい中国だって作れるんだ。スゴイだろう”みたいな感覚。」

A「あ~なんかわかります。」

編集長「単純な製造意識でいると、重点が“作る(製造する)”ことに留まって“思いつく、生み出す”に向かない。つまり“0→1”じゃなくて、どこかにあった0→1を“1→1→1→…(たぶんどこかで2になるハズ)”になって、そのうえで“作れる”ことに満足感を抱いてしまいがちなんだよな。」

A「“パクリ文化”だ“コピー大国”だって言われますけど、要は“モノヅクリ”のとらえ方の違いなんですね~。」

編集長「そういうことだな。」

A「で、最終的にはどうなるんでしょう?」

編集長「そいつはな…。」

A「そいつは?」

編集長「そいつは、“いま始まったばかりだ!”、“答えはみんなの心の中にある!”(キラ~ン)」

A「数回で打ち切りの少年漫画最終回みたいな締め方ヤメテください」

編集長「(こいつ、ツッコミは冷静だな…)。」

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