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【中国人訪日観光】日本最高峰の眺めと百貨店施策でヒット~「行った」ランキングから

トレンドExpressが毎週行っている中国ソーシャルメディアにおける日本関連書き込み総件数ランキング。その中から「行った」、「食べた」、「〇〇したい」などインバウンドに関連したランキングをピックアップし、注目のキーワードを分析します。

今回は2019年3月27日〜4月2日「行った」ランキングから、日本No.1を誇る関西のランドマーク人気にいてお届けします。

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まずランキングトップ10はこちら。

2019年3月27日〜4月2日「行った」ランキング

今週の中国人気訪日クチコミ:「あべのハルカス」

今回注目するのは、行ったランキングで人気になっている「あべのハルカス」です。

大阪随一の絶景スポットとして人気のあべのハルカス。

早いもので、創業から5周年を迎えたところです。百貨店や美術館、ホテルなどが入居するビルには、数多くの中国人観光客が訪れています。

大阪が誇る日本有数の絶景スポット

あべのハルカスは、大阪・天王寺にある、日本一高いビル。

その最上階にある展望台「ハルカス300」は、その名の通り、地上300mから大阪の街が見渡せます。

気候条件が良ければ、京都から六甲山、明石海峡大橋、淡路島、関西国際空港も一望できるほどです。運が良ければ京都タワーまで見渡せるとか。

展望台のある60階は、東西南北360度に足元から天井までガラスを配した屋内回路になっています。

それはまるで空中を散歩しているような感覚が体験できると人気になっています。また、58階は上空まで吹き抜け構造になっているので、外気を肌で感じられる屋外広場になっています。

一面がウッドデッキになっていて、くつろぎながら景色を楽しめるため、いつも多くの人で賑わっています。

日本一の展望台はSNS映えもバッチリ。

このあべのハルカス人気、大阪で一番の高さを誇ることと、ここからの景色が写真映えすることが要因と考えられます。WeiboWeChatなどのSNSには、数多くの絶景写真が感動のコメントとともにあげられています。

展望台以外にも、16階にある「あべのハルカス美術館」や、地上80mの風を感じることができる庭園エリアも密かに人気となっています。

ゆったり免税店にドラッグストア。百貨店の施策が人気に火

あべのハルカスには、近鉄百貨店があります。

同店のウイング館3、5階には「フォーリンカスタマーズサロン」を設けており、中国人観光客をはじめとする外国人観光客で賑わっています。

サロンでは椅子に腰掛け、無料のドリンクを飲みながら免税手続きの順番待ちができるほか、テレビモニターやパンフレットで関西の観光情報を提供しています。

このような免税施設は関西の百貨店では初、ということもあり、創業時から注目されていました。

外国人客の取り込みとして、サロンと同じ階の売り場にドラッグストアを設けるなど、百貨店としては異例の対応。

売り場には人気のキティちゃんの人形を置き、口コミを重視する中国人観光客にSNSで情報を流してもらうなどの仕掛け作りが施されています。

5周年イベント満載でSNS発信強化

単純にオススメの商品やイベントの風景を乗せるだけでは消費者には見てもらえなかったり、訴えることが弱くなってしまいます。

そこで、SNSによる集客に積極的に取り組んでおり、ハルカス展望台で夜景をスマートフォンでライブ中継した時には、視聴者が100万人を超えるなど、ジワジワと効果が上がっています。

そんなあべのハルカスも5周年を迎えるにあたり、様々なイベントを開催。中国人に人気の倉木麻衣さんによるミニライブや、展望台でディスコイベント。5週連続でグルメ祭りを開催し、美味しいものに目がない中国人観光客を満足させていました。

ワンストップで、お買い物から大阪観光が楽しめるあべのハルカス。口コミでどんどん広まり、さらなる入館者で賑わうことでしょう。