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【インバウンドニュースまとめ】対策に本腰!大手の参入&増していく越境ECの存在感

20日水曜日、日本政府観光局(JNTO)から8月の訪日外客数(推計値)が発表されました。8月は前年同月比 20.9%増の 247 万 8,000人となり、2016年 8月の 204万9,000人を 42 万人以上上回り、8月として過去最高となっています。

中国からの訪日観光客数は初めて 80 万人を超え単月として過去最高を記録、査証発給要件の緩和に伴う個人旅行(FIT)の増加やクルーズ船の増加に加えて、継続的な訪日旅行プロモーションの効果が訪日者数の増加を後押ししたとJNTOはまとめています。

この勢いを背景に毎週のように人気の新しい「モノ」「コト」の情報がメディアに姿を現しています。今年の国慶節における訪日中国人数の増加も期待できそうです。

参考:
2017年の訪日外国人、9月15日時点で2000万人超え 観光庁発表(出典:日本経済新聞電子版)
ぜいたく「グランピング」訪日客に人気 富士山麓(出典:静岡新聞SBS)
日本旅行、長野に訪日客向け観光農園(出典:日本経済新聞電子版)
人気のテーマパーク全国6位 に選ばれた市営公園! 訪日外国人にも人気の秘密は、ゾーニングと企画力(出典:Yahoo Japan)

続々! 日本を代表する企業の協業

先週は、JTBとパナソニック、ヤマトホールディングス(HD)が、訪日客が手ぶらで観光できるよう、大型荷物を預かり宿などに配送するサービスを2018年1月に共同で始めると発表したことが大きく報じられました。旅行前だけでなく旅行中にもスマホで簡単に申し込むことができ、荷物を預けられる場所は成田、羽田、中部、関西の4国際空港と、東京、大阪、京都を中心とするホテルなど約100施設に及ぶそうです。

ゆくゆくは自転車シェアリングなど様々なサービスの予約も追加し付加価値を高め、観光立国を支えるプラットフォームをめざすと伝えられています。同報道によれば、JTBグループはこの他にもオンデマンド型相乗り移動サービスを提供し、NTTドコモらと調査や開発をすすめるそうです。今後もインバウンドの分野で日本を代表する企業の協業が続きそうです。

参考:
訪日客、手ぶら観光へどうぞ 荷物預けは1分半 JTB・パナ・ヤマトがタッグ(出典:日本経済新聞電子版)
クルーズ船の外国人客を対象に相乗りタクシーの実証を実施(出典:レスポンス)

越境EC制度のスタートさらに延期、市場拡大は確実に

先週は越境ECについても大きなニュースが報じられました。中国の商務部は9月20日に会見を開き、越境ECの小売り輸入品に関する新制度(新越境EC制度)の一部スタートを2018年末までに延期することを明らかにしたとのことで、延期の理由としては中国人ユーザーによる越境EC利用が消費活性、中国経済に寄与していることがあげられています。

また海外で購入する金額と越境ECサイトでの販売価格差は縮小傾向にあるとのことで、今後の越境EC市場拡大はますます確実となっています。この動きを裏付けるように、中国宅配市場の成長も報じられており、ECでの買い物が日常生活に根付いていることがうかがえます。

参考:
【再々延期】中国の新越境EC制度、輸入許可書提出など一部施行が2018年末まで延期(出典:ネットショップ担当者フォーラム)
中国宅配、小包数は伸びても単価は下落続き(出典:日本経済新聞電子版)
アジアでは日本製の食器が売れ筋!海外版地域売れ筋商品発表(ラクーン調べ)(出典:ECのミカタ)
越境ECシリーズ(4)ECも「新小売」へ~ジャック・マーの提唱する次のステップ~(出典:中国トレンドExpress)