【訪日中国人】おみやげにビスコを購入している人が増えている？！中国口コミランキングより

トレンドExpressでは、一週間の中国ソーシャルメディアでの日本関連書き込み総件数の推移、および日本で「行った」「買った」「食べた」「買いたい」「したい」と言及されている投稿の件数を毎週集計しランキング化しています。また独自集計によるECサイト人気日本商品ランキングも週次で公開しています。

今週の【週次ランキング解説】では、2017年11月8日～11月14日の期間の日本で「買った」ランキングを取り上げます。

まさに今ブーム、サントリー「山崎」強し

11月11日は中国ECサイトのイベント「ダブルイレブン」でしたが、日本国内でも小売店で大きくPOPを出してバーゲンをアピールしている様子が見られました。日本での「買った」ランキングに影響はあったのか、見ていきましょう。

この週の日本で「買った」ランキングは、先週と比べてTOP10内で商品の入れ替わりが見られました。しかし1位は先週と変わらず「サントリーシングルモルトウイスキー　山崎」で、今年の春以降着実に順位を上げ、9月の終わりからはTOP3を維持しています。まさにいまブームが来ているようです。

3位「moony」は、先週2位からランクダウンとなりましたが、ここ3ヵ月程は上位10位にランキングするようになってきており、こちらも人気が高まっていると言えるでしょう。

旅先でスーツケースを衝動買いする中国人

TOP10圏外の目立った動きとしてご紹介したいのが、先週28位から大きく順位を上げ17位にランクインした「リモワ　スーツケース」です。

リモワ（RIMOWA）はご存知の通りドイツの老舗スーツケースブランドで、世界中に多くの愛用者がいます。アルミ筐体のスタイリッシュなデザインが人気で、中国国内の空港やデパートなどに進出しており、中国でも高い認知度を誇ります。中国人旅行者が多く訪れる東京銀座や表参道、大阪心斎橋などには路面店であるリモワストアがあります。

新浪微博のクチコミを見てみると、「憧れのリモワをついに買いました！」「心斎橋のリモワストアで衝動買いしました。帰りのお土産を入れる必要があるので良かった」等の声がありました。

買い物は日本旅行での大きな楽しみであり、重量制限などを気にしながらも目いっぱい買って帰りたいと思う人はまだ多いでしょう。クチコミをみると、増えた荷物を入れるために日本でスーツケースを買う人が一定数いるようで、旅行客の多い場所に出店しているリモワストアの戦略は当たっていると言えるでしょう。

日本人にとって懐かしい味が、やがて中国人にとっても幼い日の思い出の味に

今週31位にランクインしたのが「ビスコ」です。過去50位以内に入ることはあまりなかったビスコですが、最近は順位が上昇しています。

ビスコはグリコのロングセラー商品として日本で人気ですが、中国グリコではまだ販売されておらず地元のスーパーなどで見かけることはあまりありません。ではなぜそのビスコがインバウンドで人気となっているのでしょうか。

新浪微博のクチコミを見てみると、「小分けにしてあって、サイズも丁度いいのでお土産として配りやすい」「ビスコ　発酵バター仕立て　この味は最高においしいのでたくさん買いました」「親戚の子供に配るために買いだめした」等、お土産として購入する人が多いようです。

かわいい子供とビスケットの絵が描いてあるパッケージは中身や味を想像させ、購入を手助けしているのかもしれません。また日本でしか買えないことが、人気に拍車をかけているようです。

日本では一般的であるベビーフードや乳幼児専用のおやつですが、中国ではそこまでまだ流通していません。インバウンド市場においてビスコが「子供のおやつ」として認識され、中国における乳幼児用おやつ市場拡大のきっかけになる可能性も考えられます。

グリコは1995年から中国にも進出し、中国のスーパーには「百奇」の名称でポッキーが売られ知名度もあります。

また夏に「日本のカレー」が話題となっていましたが、グリコは「カレールウ」も販売しており、ここでも勝機が見えるようです。

そのブランド力、日本で長年食べられてきたという実績、分かりやすい商品パッケージなどはビスコの強力な武器となりそうです。中国でさらに人気となる日も遠くはないかもしれません。

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