中国トレンドExpress

【訪日中国人】中国人観光客は日本はお金を使うところがない?!消費単価拡大が急務

日本政策金融公庫総合研究所の調査によると、インバウンド顧客がいる中小企業の割合は47%で約半数となったそうです。月間のインバウンド顧客数が50名以上の企業の特徴として、自社サイトやSNSの運営、外部サイトの利用などを通じて情報発信をおこなう企業が多い傾向があるとのことで、今後ますます増加する訪日外国人への取り込みにおいて、情報発信の重要性が高まっていきそうです。

参考:
中小企業の約半数が「インバウンド顧客がいる」、サイトやSNSの情報発信に影響か ―日本政策金融公庫総合研究所(出典:トラベルボイス)

消費単価の拡大に向けた施策が続々

先週、2017年に沖縄を訪れた観光客(前年比9・1%増の939万6200人)が、同時期にハワイを訪れた観光客を約1万3200人上回ったと報じられました。とはいえ、平均滞在日数や消費額においてはまだ大きな開きがあり、消費単価の拡大が課題となっています。

中国国内においても「日本ではあまりお金を使うところがない」という声もあると報じられており、高級宿泊施設やアクティビティの拡大は急務のようです。また、中国国内における高級志向の高まりについても報じられています。このような流れを受け、昨今では高級宿泊施設の建設などがニュースで見られますが、高級ブランド店の改装も相次いでいるようです。

また、ユニークな「コト」についても報じられています。「お坊さん便」を運営する「みんれび」はAirbnbと業務提携を発表、お寺での宿泊施設や体験コンテンツの共同開発などを進めるとのこと。本格的な体験を求める中国の方にも喜ばれそうです。

また最近では着物を着たいという訪日外国人も増加していると報じられており、着物を着て丸の内を散歩をするプログラムも発表されています。トレンドExpressが提供する「〇〇したいランキング」でも、昨年秋口に順位を落としたものの、そこから再び上昇傾向を見せています。高級で美しい着物を身にまとい、散歩だけでなく日本な体験ができるのであれば、訪日外国人の関心を集めることができるのではないでしょうか?

参考:
沖縄が初のハワイ超え 2017年の観光客数 しかし滞在日数と消費額は…(出典:YAHOO! JAPANニュース)
訪日観光客は困惑?「お金はあるけど使うところがない!」(出典:レコードチャイナ)
中国人女性が「高級コスメ」を買いまくる必然(出典:東洋経済オンライン)
銀座のブランド旗艦店が改装 アルマーニ、ヴィトン 高額消費・訪日客にらみ(出典:日本経済新聞電子版)
Airbnb、僧侶手配サービスの「お坊さん便」と提携 座禅・写経に異色コラボ(出典:Airstair)
結婚式場103社が訪日外国人向け「挙式・ウエディングフォト」サービス「HAPPY JAPHO」をオープン(出典:PR TIMES)
日本で和服を着たがる中国人、観光地では「需要に供給が追いつかないほどらしい」=中国(出典:ニコニコニュース)
丸の内を着物でお散歩 丸の内の外国人観光客向けプログラムが事業化へ(出典:@ニフティニュース)
農業×旅行に商機、JTB 農地貸しや越境EC(出典:日本経済新聞電子版)

「旅かえる」大ヒット、その要因は?

日本のゲーム「旅かえる」が中国で大ヒットしているという報道は、皆さん目にされていることと思います。その理由が議論されているようですが、癒しを求めているという声もあれば、かえるの持ち帰る日本のお土産や写真が心をつかんでいる、といった意見もあります。

訪日中国人の行き先の多様化と、それにともなう地方への分散は皆さんもご存知の通りです。11月の訪日宿泊者数では山梨や鳥取が好調だったとのことですが、トレンドExpressが提供する都道府県クチコミランキングを見てみると、鳥取は昨年年初から緩やかな上昇傾向が見られます。直近のランキングでは岩手県が急上昇中で、昨年秋から順調にランキングを上げています。こういった地方の風景やお土産が、今後ゲームを通じて中国に広まっていくとしたら、とても面白いのではないでしょうか。

また、日々多くのアプリがすごいスピードで生まれていく中国。中国の方が何に関心を寄せているのか、アプリ事情から見えてくるのかもしれません。

参考:
日本のゲーム「旅かえる」が中国で爆発的ヒット、訪日促進に一役?!(出典:レコードチャイナ)
中国で「旅かえる」大ヒット、孤独な若者の心をつかんだ?(出典:ニコニコニュース)
【特集】中国アプリ事情(1)~プラットフォームは星の数ほど、その理由は?
11月の訪日宿泊617万人 鳥取、山梨が好調(出典:共同通信社)
アリババ以来のIPOに世界が注目 中国女性を虜にする「神アプリ」(出典:Forbes Japan)
中国版クックパッド?!人気の料理アプリ【中国】(出典:エンタメウィーク)