【中国人気】正統派戦略でクリーンに突き進むルルルンブランド快進撃-「EC人気商品」ランキングから
トレンドExpressが毎週行っている中国ソーシャルメディアにおける日本関連書き込み総件数ランキング。そのランキングから、注目の商品、注目のサービスをピックアップ。中国消費者がハマる背景を探ります。今回は2018年5月9日~5月15日の「EC人気商品」ランキングから、衰えない人気のフェイスマスクを分析します。
今回の「EC人気商品」ランキングトップ10は以下のとおりです。
今週の注目Word:「フェイスマスク 青のルルルン」
今回、注目したいのは「EC人気商品」ランキングで4位の「フェイスマスク 青のルルルン」です。
トレンドViewerのランキングを見てみると、2017年6月までいったん人気は下降しますが、その後一気に上昇へと移り、人気商品となっていることがわかります。
「フェイスマスク 青のルルルン」は、「普段使いできるフェイスマスク」というコンセプトに、毎日使える化粧水のフェイスマスクとして日本で大ヒットした商品です。今ではさまざまなシリーズを展開しており、訪日外国人にも人気のアイテムとなっています。
リアルな口コミで人気となった実力派
「フェイスマスク 青のルルルン」は、2010年の発売当初は通販のみで販売していた商品でしたが、2012年にセブンイレブンで販売を始めたことをきっかけに人気が爆発。コンビニで気軽に買えること、1枚あたり38円というプチプライスであることがウケて、10〜30代を中心とした女性たちの心を掴みました。今では、全国のドラッグストアやバラエティショップでも取り扱っており、お悩み別やスペシャルケア用のものまで、種類豊富に揃えています。
この日本でヒット中のアイテムは、訪日外国人たちの目にも止まりました。やはりコンビニでお手ごろ価格で購入できることが大きかったようです。当時の反応を遡ってみると、滞在中に初めて使用する人も多く、「あら、いいじゃない!」とリピーターを増やしていきました。
そしていつしか日本滞在中だけでなく、中国国内でも使用中をアピールする「ルルルンなう」の写真をSNSに投稿するトレンドが生まれました。
限定版ルルルンとプレミアムルルルンなど、シリーズ商品も人気
今では「気軽に買える定番ルルルン」の他に、「ココでしか買えない地域限定ルルルン」、「今しか買えない季節限定ルルルン」、「ワンランク上のプレミアムルルルン」があり、どれもやっぱり訪日外国人にも大ヒット。
地域限定ルルルンは、定番よりも1袋あたり100円ほど高い価格設定なのですが、免税店でも飛ぶように売れています。
通常、訪日外国人はシリーズ展開をしている商品の場合、中国国内で知られているベーシックなものをピンポイントに購入し、他のシリーズはさほど影響がないことが多いのですが、ルルルンはシリーズ全体が人気という、他の商品では見られない傾向があります。ルルルンブランド自体の信用が非常に高いということがわかります。
中国展開も好調!今後の展開にも注目
また、中国国内ではSNS投稿以外にもルルルンに関する報道記事が多数あり、どれも好意的で評価が高く驚きます。
2017年8月にはアリババと、「国境を超えた美しさへの協力協定」を結んで話題となりました。さらに、2018年5月には新たに中国の大手クロスボーダーeコマース事業者であるNetEase Kaolaと戦略的協力契約を結び、NetEase Kaolaプラットフォーム上のプロモーションに参加後、なんとわずか2日間で300%の売上増を記録したという報道もありました。
中国国内で積極的な活動を行なっているルルルンは、今後ますます中国国内でのシェアを広げていくことでしょう。さらに、中国国内での需要の高まりとともに、訪日外国人たちの購買動向にも変化が見られると思われます。さらなるランキング上昇に期待したいと思います。