【築地移転】中国人訪日観光客にとってどう映る?
色々あった築地市場の移転問題。それにようやく決着がつき、10月11日、新たに豊洲卸売市場がオープンしました。その新しい「東京の台所」に、中国の消費者も興味津々。そこで中国トレンドExpressでは早速中国SNS上での築地市場へのクチコミをチェック。彼らの興味のほどを確認してみました。
中国メディアや中国SNSでも注目していた「築地移転」
この築地移転問題。中国の正規メディアなどでも広く取り上げられていました。一つには訪日観光における人気スポットであり、中国国内でも高い知名度を誇ることから、メディアとしても報道の価値があるという判断であるようです。
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報道の多くは築地市場の機能やその歴史、また東京都民や飲食店などにとっての存在感などを交え、東京都行政の判断、決断を比較的客観的に紹介するものが多く見られました。
しかし、同時に移転先である豊洲市場に「重金属による汚染への懸念」があることも紹介。食への安全性が問題視され、消費者からその管理への要求が高まっている中国としても、「日本の食の安全が試されることになる」今回の移転において、今後の日本の食品管理に高い関心を払っていることをのぞかせました。
中国SNS上では、この情報に対して
・「じゃあ、築地の跡地はどうなるんだ?マンション?だったら買おうか」
・「オリンピック中は駐車場になるらしいぞ」
などなど、土地活用についての情報交換が行われていました。
Weibo上では「築地市場」は健在。新しい情報発信も?
Weiboをチェックしていると、すでに豊洲市場へ足を運んだ中国人(おそらくは日本在住者)が少なからずおり、すでにWeiboを通じて情報を共有していました。
「今なら混んでないから、人気店もそんなに並ばないよ~」といった情報もあるのですが、編集部で気になったのが、「新しい築地市場に行ってきた!」というクチコミ。
やはり海外の人にとっては「東京の卸売市場の名前は“築地”」という意識が強いのか、「豊洲市場」ではなく「新しくなった築地市場」という認識の人がまだいるようです。
確かに、日本でも卸売市場どころか新鮮さの代名詞として使われてきた「築地」というネーミング。インバウンド誘致でも盛んにPRしてきた名前だけあって、その影響力は計り知れないものがありました。
同時に、
- どこに移転したんだ?
- 場外市場はまだあるの?
- どうやって行けばいいんだ?
- レストランはまだやっているの?
- なんで(築地は)しまっちゃうの?
など、基礎情報のアップデートを求める声もWeibo上で散見でき、興味の高さとともに、得られる情報の少なさに戸惑う声が聞こえています。
今後は、日本だけではなく海外においても「豊洲市場」の名前を「築地」以上にPRしていくため、基礎情報を含めた発信の必要があるかもしれません。