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【中国人気商品】まずはポイントメイクから! メイクをしたい中国人女性が増加中-「買った」ランキングから

トレンドExpressが毎週行っている中国ソーシャルメディアにおける日本関連書き込み総件数ランキング。そのランキングから、注目の商品、注目のサービスをピックアップ。中国消費者がハマる背景を探ります。今回は12月5日~12月11日「買った」ランキングから、日本でもトップシェアを誇るメイクブランドについて、中国の状況を分析してみたいと思います。

まずは最新のランキングから。

今週の中国人気商品:「ケイト カラーシャスダイヤモンド」

今回は、日本で「買いたい」ランキングで19位の「ケイト カラーシャスダイヤモンド」に注目をしたいと思います。

「KATE(ケイト)」は、1997年に発売されたカネボウが展開するメイクアップブランドです。豊富なカラー展開と手頃な価格設定が10〜20代の若い層を中心に人気となり、拡大を続けるセルフメイク市場においてトップシェアを獲得し続けています。

「KATE(ケイト)」ブランドの中でも、特に愛用者が多いアイテムといえば、なんといってもアイシャドウシリーズ!今回注目をした「カラーシャスダイヤモンド」など、ラメを多用したカラーが人気で、陰影でつくり出す、立体的な「骨格メイク」が話題となっています。

アジア展開を意識したメイクブランド

「KATE(ケイト)」は、「アジアで最も存在感のあるメイクアップブランド」を目指しており、現在は日本・中国・香港・台湾・韓国・タイ・マレーシア・シンガポール・ベトナム・ミャンマー・フィリピンの展開に力を入れています。

同ブランドは中国国内でも認知度は高く、訪日外国人が利用する量販店や空港内の免税店にも積極的に導入を進めており、2017年末にリニューアルされた関西国際空港内の「AAS DUTY FREE SHOP」では、免税店として初めてとなる専用カウンターでの展開を始めました。

CMには中島美嘉さんや黒木メイサさん、中条あやみさんなど、中華圏でも人気があるクールでシャープなイメージのタレントを起用するなど、国内外の展開を意識したマーケティングにも注目です。

高まるメイクニーズ。まずはポイントメイクから…

中国人女性は素顔で勝負!という方が多く、スキンケアへのこだわりは並々ならぬものがあります。10〜20代でも高級エイジングケア用品を使用するなど、肌への意識の高さは日本以上だと感じます。

しかし最近では、メイクに興味を持つ女性が増えており、日本のドラッグストアの売り場でもメイク用品を購入する訪日外国人の姿を見かけるようになりました。

メイクへの関心が高まる一方で、中国国内では日本に比べて参考となるファッション誌の数も少なく、メイクに関する情報が不足しているのが現状です。

メイクに興味はあるがメイクの仕方がわからないという『メイク難民』の女性が増えている中、「フルメイクは難しいけどポイントメイクなら…」と、まずは素顔にチョイ足しで使用できるアイシャドウやリップスティックを取り入れて、メイクを楽しむ女性も増えています。

また、接客業や営業活動を行う企業では、女性スタッフを対象としたメイク講習を実施する企業も増えており、日常的にメイクをする中国人女性の数は増加していくのは確実です。

日本の変身メイク動画が話題 !

中国人女性との会話の中で「日本人女性はメイクが上手」と言われることが度々あります。

最近では、日本人の地味顔の女の子がメイクによって大変身する、いわゆる「整形メイク」「詐欺メイク」と言われるYouTuberによるメイク動画シリーズが、中国の動画投稿サイトに転載され話題となっています。

現在は、同様の変身動画を中国人女性が実践するものが増えており、動画を参考にメイク術を学ぶというのがトレンドのようです。

また、変身メイク動画は、ビフォーアフターのインパクトが強く、動画に使用されたアイテムが爆発的に売れるなど、マーケティングにおいても重要な役割を果たしています。さらに中国では、動画をリアルタイムに配信をしながら商品を紹介する「ライブコマース」が盛んで、メイクチャンネルは毎回高い人気となっています。

メイク関連用品は、中国国内ではまだまだ市場拡大のチャンスがあり、LTV(Life Time Value:顧客生涯価値)が見込める魅力的なジャンルです。ニーズの波を見逃さないよう、しっかりウォッチしていく必要があります。