【中国人訪日観光】日本でカニをたらふく食べたい!~「食べた」ランキングから
トレンドExpressが毎週行っている中国ソーシャルメディアにおける日本関連書き込み総件数ランキング。その中から「行った」、「食べた」、「〇〇したい」などインバウンドに関連したランキングをピックアップし、注目のキーワードを分析します。
今回は2018年12月26日〜2019年1月1日「食べた」ランキングから、「食」にうるさい中国人訪日客注目の食材について分析してみたいと思います。
まずランキングトップ10はこちら。
今週の中国人気訪日クチコミ:「カニ」
今回注目するのは、食べたいランキングの23 位に入っている「カニ」です。
中国でカニといえば上海蟹ですが、日本ではタラバガニ、松葉ガニ、毛ガニなどなど数種類のカニが堪能できます。
元来、食べることが大好きな中国人ですから、日本で楽しめる味覚は余すところなく味わいたいということなのでしょうか、カニを食べたい中国人はとても多いようです。
中国の訪日観光は食事が一番大事!?
色々な変化が見られる中国人観光客の旅行スタイルですが、買い物以上に大事なのが食事です。
そもそも中国には「民以食為天(食べることが一番重要!)」という言葉がるくらいなので、旅においても食体験にこだわりを見せます。
旅行中に、可能な限り日本の味覚を満喫するために、リスト作りとお店のリサーチには時間を費やします。食べることもコト体験になるので、より満足度の高い食事を求めて日本へやってくるのです。
元来、食べることが大好きですから、SNSや口コミを通じて、「あそこのカニが美味しかった」とか、「スキーもカニのフルコースも初体験」、「こんな身厚のカニをお腹いっぱい食べことがない」などなど、食欲をそそる書き込みが続けば、行かないわけにはいかないのです。
見た目もボリューム満点。カニに注目する理由
カニ料理専門店を訪れる中国人観光客はとても多く、春節などの時期には予約が取れないほどの人気です。
一つは「日本のカニは大きい」という点。
中国のカニで有名なのは前述のように「上海ガニ」ですが、いわゆる淡水カニの一種であるため、小ぶりなのです。
それに比して日本のカニは海で採れた大きなもの。
中国で大きなカニを食べようとする場合、大型スーパーなどで輸入品の冷凍カニを買うことができますが、価格が非常に高いこともあり、日本のカニ専門店のカニもリーズナブルに映るようです。
ボイルすれば真っ赤に染まり、その大きさ、色合いともにSNS映えバッチリということもあり、カニ料理への人気が高まるというわけです。
もう一つの理由が、大阪道頓堀にある有名カニ料理専門店の看板。
巨大なカニがうごめくその看板には中国人観光客もビックリ。SNSなどで拡散されたことから注目され、訪日観光のリピート客が増えた今でも、あの看板を見に道頓堀に行く人もいまだにいるようです。
ちなみに中国人観光客にとっては、カニだけをひたすらむいて食べるのではなく、幾つものカニを使った繊細な料理がお目当てなのです。
カニのしゃぶしゃぶ、カニのグラタン、焼きガニ、カニの天ぷら、カニ鍋など、カニ尽くしのコースは、中国では味わえないようなメニュー構成になっており、食べ応えのある身厚のタラバガニなどを一心不乱に頬張る姿が見受けられるほどです。
カニ体験×〇〇体験。コト観光も掛け算で
前記したように、食べるコトもコト体験になります。カニを食べる時には、ただ専門店へ行って食事をするコト以外に、他のコト体験も一緒に楽しむのが、カニをお目当てにする中国人観光客のスタイルのようです。
北海道にスキーに行く体験+カニ料理を満喫、温泉に入る体験+カニ料理など、東京や大阪などのゴールデンルートでは体験できない“コト”を織り交ぜて楽しんでいるようです。
カニ料理を楽しんでいるときは、あんなにおしゃべり好きな中国人でも、話をするコトもなく、黙々とカニを食べています。こればかりは、万国共通のようです。