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【中国人気商品】中国では「青汁=大麦若葉」。爆買いアイテムの代表格未だ人気衰えず-「EC人気商品」ランキングから

トレンドExpressが毎週行っている中国ソーシャルメディアにおける日本関連書き込み総件数ランキング。そのランキングから、注目の商品、注目のサービスをピックアップ。中国消費者がハマる背景を探ります。今回は2019年1月23日〜1月29日「EC人気商品」ランキングから、健康を維持するためのあのドリンク人気について分析してみたいと思います。

まずは最新のランキングから。

2019年1月23日〜1月29日「EC人気商品」ランキング

今週の中国人気商品:「大麦若葉 粉末100%」

今回注目するのは、訪日中国人に人気の定番商品「大麦若葉 粉末100%」です。

「大麦若葉 粉末100%」は山本漢方製薬から発売されているアイテムで、日本のドラッグストアでの爆買いブームの火付け役とも言える商品です。現在は「買いたい」「買った」ランキング上位からは姿を消していますが、「EC人気商品」では徐々にランキングを上げ、今現在も11位と高い人気を保っています。

これまでは「訪日したら買うもの」であったアイテムが、「ECで買えるもの」に変わったというとことを表しています。

健康志向の高まりが後押し

中国国内では近年、さまざまな生活習慣病が社会問題となっていなます。そのため、生活習慣病の予防や美容目的にした運動やサプリメントを日々の生活の中に摂り入れる人が増えています。

「大麦若葉 粉末100%」も健康志向の高まりとともに、サプリメントのひとつとして注目をされるようになりました。

 

大麦若葉は、ビタミンやミネラルなどの栄養素を豊富に含んでおり、生活習慣病をはじめとするさまざまな病気の予防や環境ホルモン対策、美容効果への期待から、爆発的人気となりました。

さらに、匂いや味のクセが少なく、抹茶ドリンクのような味わいで美味しく飲めることも受け入れられた要因と考えられます。ネットには、大麦若葉を牛乳や豆乳、ヨーグルトに混ぜて子どもに飲ませたり、普段の料理に野菜代わりに使用したりする口コミも多く挙げられており、年齢や性別問わず幅広く親しまれている様子が窺えます。

また、最近は粉末の他、錠剤、乳酸菌やチアシードを配合した製品も登場し、注目を集めています。

青汁ではなく大麦若葉の名称が浸透

日本人にはケールや桑の葉、明日葉、大麦若葉などを使ったドリンクを総称して「青汁」と呼んでいますが、中国人にとっての「青汁」は「大麦若葉」です。

山本漢方製薬の「大麦若葉 粉末100%」が、中国では「青汁」のスタンダードになっていることに他なりません。

 

ドラッグストアの店頭には「大麦若葉 粉末100%」の他にも多数の青汁関連用品を並べて購入を促していますが、他メーカーの商品は訪日外国人にはさほど売れていない、もしくは売れ方に差があるのではないのでしょうか。

というのも、日本人向け商品はパッケージに「青汁」の文字が全面に書かれていますが、訪日外国人にとっての「青汁」のイメージは「大麦若葉」なので、「青汁」というワードよりも「大麦若葉」のワードが書かれた方に興味を持つというわけです。

最近では随分「青汁」も浸透しているというものの、今後訪日外国人向けに青汁商品を開発・販売するのであれば大麦若葉を使用し、「大麦若葉」のワードを全面に押し出した商品が良いかもしれません。

日本の漢方薬ブームも影響?

「大麦若葉 粉末100%」が中国国内で人気となった要因のひとつに、販売元が山本漢方製薬ということも考えられます。

数年前から中国では日本の漢方薬ブームが起きており、ドラッグストアでは「龍角散」や「龍角散ダイレクト」、「クラシエ小青竜湯エキス顆粒」、「命の母」、「太田胃散」といった漢方薬もしくは生薬配合医薬品が求められています。


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山本漢方製薬株式会社は、1977年に創業した漢方の製薬会社で、漢方や生薬を使用した医薬品や健康補助食品などを製造・販売しています。

実績ある漢方の製薬会社が提供しているという安心感が、訪日外国人に認められているのです。