【特集】中国美容事情（３） ～「買いたい」に表れる19歳の憧れと、アラフォーのデリケートなお肌が求める商品～

中国の女性の美容意識に迫る特集（２）では、SNS新浪微博上で「買った」と書き込まれている「スキンケア・基礎化粧品」商品について、年齢別に4月の月間ランキング結果を見てきました。続いて「買いたい」と書きこまれている商品について年齢別の傾向を確認してみます。「買いたいランキング」には「買った」ランキングと比べどのような違いがあるのでしょうか？

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中国美容事情（１） ～どんな悩みが多い？　クチコミ件数から中国女性の肌質を調査！～

中国美容事情（２） ～年代別クチコミランキングで年齢とともに変わる肌質も見える？～

「あこがれのブランド」という雪肌精、無印良品の敏感肌用化粧水の存在感

まずは19～24歳の「買いたい」4月月間TOP10を見てみます。

19～24歳　「買いたい」4月月間TOP5

1位は雪肌精となりました。雪肌精は「買った」ランキングで19～24歳よりも高い年齢層に支持を得ていましたが、19～24歳の女性たちはその様子を見て、憧れを抱いているのかもしれません。また、3位に資生堂の中でも高級ブランドと言われているクレ・ド・ポー ボーテの商品がランクインしており、雪肌精同様、若い女性の憧れの視線を集めている様子がうかがえます。

では次に25～34歳についてみてみましょう。

25～34歳　「買いたい」4月月間TOP5

25～34歳では、1位に無印良品 化粧水・敏感肌用が入りました。この商品は、19～24歳の「買いたいランキング」2位にランクインしており、幅広い層から関心を集めていることがうかがえます。

美容特集（１）で見てきたように、中国では「肌荒れ」がお肌の悩み1位になっているようです。その結果「肌に優しい」イメージのある商品への需要が喚起されているのかもしれません。「敏感肌用」というラベルが肌荒れに悩む中国人消費者の手に取られる様子が目に浮かぶようです。

4位にフレッシェル クリアソープNが入っていますが、こちらは19～24歳のランキングでも4位にランクインしていました。『洗顔料』の中でいま広い年代から注目されているアイテムだということがうかがえます。

5位にはトランシーノ 薬用ホワイトニングフェイシャルマスクが入っています。この年代で、美白・シミが気になり始めるのではないでしょうか。

では最後に35～50歳のTOPを見てみます。

35～50歳　「買いたい」4月月間TOP5

1位は雪肌精でした。その支持の強さが改めてうかがえる結果となっています。また、無印良品 化粧水・敏感肌用（良品計画）はすべての年齢層においてTOP5にランク入りしており、まさにいま注目を集めているということがわかります。

2位にはミノン アミノモイスト アミノフルシャワーが入っています。新浪微博の書き込みには「ものすごい乾燥肌だけどおすすめは？」という質問にこの製品を勧めているコメントがついており、乾燥肌向きの商品として認識されていることがうかがえます。年齢を重ね保湿力の減ってきた肌に合ったケアを求め、この商品に注目している可能性もありそうです。

まとめ

「買った」の年代別ランキングではそのラインナップに違いが見られ、年齢によるお肌の悩みや良しとする品質に違いがあることが見えてきました。特に、年代が進むにつれ保湿を重視しているようだということが、35歳以上の「保湿マスク」の「買った」へのランクインなどからうかがえます。

一方で「買いたい」のランキングには、年齢にかかわりなく「雪肌精」「無印良品　化粧水・敏感肌用」が現れています。このランキング内容と、実際に購入したアイテムが並ぶ「買った」のランキングと合わせて考えてみると、どうやら若者にとっては「雪肌精」が憧れとなっているようだ、という仮説に行きつきます。

また「買った」には複数、「買いたい」にも一点ランクインしている「アルビオン」の化粧品は、25歳以上が心惹かれる、また実際に消費しているアイテムだと言えそうです。

SNS上の書き込みではオイリー肌の相談が多いですが、「買った」そして「買いたい」と書き込まれている商品のデータからは、アラサー以降徐々に保湿に注意を払っているようにも見えます。年代別の化粧品の訴求ポイントの一つとなるのではないでしょうか。

続く（４）では各アイテムに関心を抱いているユーザーの居住地について分析します。どうぞお楽しみに。

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中国美容事情（４）～「買いたい」商品、ファンの多い地域をさぐる～