【中国人に人気】「しゃぶしゃぶ」二か月ぶり二度目の1位！
トレンドExpressでは、一週間の中国ソーシャルメディアでの日本関連書き込み総件数の推移、および日本で「行った」「買った」「食べた」「買いたい」「したい」と言及されている投稿の件数を毎週集計しランキング化しています。また独自集計によるECサイト人気日本商品ランキングも週次で公開しています。
JNTOの2017年7月訪日外客数推計値によれば、中国からの訪日客は前年同期比6.8％増加の約78万人となりました。単月として過去最高の記録となっています。例年7月、8月は訪日中国人数のピークとなっています。8月の訪日中国人数は7月の数字を超えるのでしょうか。
本日は、中国人観光客が年間で最多となることも予見される夏、訪日中国人が旅行の目的として期待している「食」のランキングを紹介します。今週の【週次ランキング解説】は、2017年8月9日～8月15日の日本で「食べた」ランキングです。
▼訪日旅行の目的を「グルメ」と書き込んだユーザーの、一線都市・新一線都市別の割合を以下の記事で紹介しています
【セミナーレポート】国慶節需要を逃さない！（３）訪日中国人の目的は「コト消費の中のモノ消費」
「しゃぶしゃぶ」二か月ぶり二度目の1位！
今週は「しゃぶしゃぶ」が5月末以来、二度目の1位となりました。
TOP10の顔ぶれは変わらず、6位までは大きな順位変動もありませんでした。2位「和菓子」、3位「焼き鳥」、4位「日本のビール」、5位「お菓子」、6位「串かつ」と続きます
7位「スイーツ」8位「かき氷」がランクアップとなりました。2位の「和菓子」とあわせて、甘いものに関心が高まっていることも考えられます。
「おやつ」「夜食」…中国人の食習慣を押さえて攻める！
「和菓子」「スイーツ」「お菓子」といえばおやつを連想する方も多いのではないでしょうか。しかし中国語で「おやつ」といえば「零食」、「零食」は「お菓子」を表す単語で、どちらかというとスナック菓子のような存在を指します。
微博の投稿を眺めていると、やはり「おやつ」としては「零食」つまり「お菓子」がよく手にとられているようです。訪日中国人にとって「和菓子」「スイーツ」は「お菓子」とは一線を画すもので、「おやつ」ではなく特別な場面で食するアイテムと認識されていると考えられます。
日本では和菓子を「おやつ」として消費する感覚があるかもしれませんが、中国人にとって「おやつ」で手に取るのはあくまでも「お菓子」であって「スイーツ」や「和菓子」ではないのです。
微博には「零食」にかかわる投稿がたくさんあります。この一か月の「零食」「スイーツ」「和菓子」「かき氷」検索指数を確認してみると、「零食」がダントツで多く、「スイーツ」はその半分程度となっています。「和菓子」「かき氷」はそれらに比べるとさらに少なく、訪日中に食される日本ならではのアイテムであることがうかがえます。
中国人の食習慣や微博での検索指数の大小から考えると、「和菓子」をさらに多くの中国人観光客に楽しんでもらうには、まず「スイーツ」の一つとしてブランディングすることが有効になるかもしれません。「スイーツ」の一つとしての「和菓子」の地位を確立することで、新たに「和菓子」の魅力に気づくスイーツファンが現れるのではないでしょうか。
スナック菓子に関していえば、今週はコイケヤのポテトチップスの情報が投稿されていました。投稿から3時間で22の「いいね」や複数の転載があり、「高級なスナック菓子」への関心も高いといえそうです。（8月31日、編集部で確認）
また中国には「宵夜（シャオイエ）」という習慣もあります。これは夕食の後の軽食、夜食を意味し、カップラーメンや果物、訪日旅行では牛乳とゆでたまごなどが選ばれているようです。中国では鶏の足などもよく売られています。コンビニのホットスナックや品ぞろえは、訪日中国人の「宵夜」にもってこいです。
まとめ ～甘いものへの関心がアップ
ランキングの11位以下でも、18位「クレープ」（前週22位）、33位「ハーゲンダッツ」（同36位）、46位「パンケーキ」（同49位）などスイーツ類の順位上昇が見られました。甘いものへの訪日中国人の関心が高まっていることも考えられます。どんなタイミングで手に取ってもらうのか、クチコミから調査することはもちろん、ご紹介したような「食習慣」を念頭において戦略を練ることも一考に値するのではないでしょうか。
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