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【インバウンドニュースまとめ】タイミングはまさに今?「食」の爆買いが起こるか

昨年、静岡県を訪れた観光客が前年度比2.6%(381万人)増の1億5294万人となり、4年連続最多を更新したと報じられました。

宿泊客数については、中国人を中心とした訪日客の減少により5年ぶりに前年度を下回ったものの、NHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」の舞台となった西北遠地域が7.1%の伸びを見せ、マイナス分を補ったとのこと。

中国トレンドExpressでは、過去の特集「旅行テーマの新規開発の可能性をさぐる② ~歴史&人物編」内で、新浪微博上の「日本の武将クチコミランキング」を調査結果から作成しています。

同ランキングでは、1位「真田幸村」、2位「武田信玄」となり、クチコミを見ると大河ドラマの影響が見られました。来年の大河ドラマ主人公である西郷隆盛も、中国ではすでに一定の認知を得ています。歴史小説家津本陽氏の「西郷隆盛」が中国語で翻訳出版されたり、稲盛和夫氏が最も尊敬する人物として西郷隆盛を挙げるなどしており、その人気は確固たるものとなりそうです。

こういった調査結果からは、今後は日本人だけでなく訪日中国人に向けても大河ドラマの「聖地」としてのブランディングが集客に効果を発揮する、という期待を感じさせるのではないでしょうか。

静岡県内観光客、4年連続最多更新 「直虎ブーム」1億5294万人 宿泊客減も日帰り客増(出典:
http://j.sankeibiz.jp/article/id=1623

コンビニと「安全」が呼び起こす? “「食」の爆買い”

先週、コンビニ食が外国人観光客に人気という報道が見られました。訪日中国人にもコンビニは人気で、クチコミでは様々な利用シーンが見られます。

たとえば、中国には「宵夜(シャオイエ)」という習慣があります。これは夕食の後の軽食、夜食を意味し、カップラーメンや果物、訪日旅行では牛乳とゆでたまごなどが選ばれているようです。コンビニのホットスナックや品ぞろえは、訪日中国人の「宵夜」にもってこいなのではないでしょうか。

「食」関連のニュースで言えば、他にも日本産農林水産物の越境ECサイト開設が報じられていました。また、富裕層向けに中国国内で有機栽培農場運営に乗り出す経営者も出てきているようで、越境ECでの日本産農林水産物も需要が見込めるタイミングなのかもしれません。

参考:
日本のコンビニグルメが定番に?変化見せる外国人観光客の食文化(出典:ライブドアニュース)
【週次ランキング解説】2017年8月9日~8月15日 日本で「食べた」ランキング(出典:中国トレンドExpress)

中国農業ビジネス「安全」に目覚め 富裕層向けに需要 有機栽培農場で起業家が食指(出典:SankeiBiz)
JTBの食・農×観光ブランド事業「J’s Agri」日本産農林水産物の越境ECサイトを開設、直販開始!(出典:PR TIMES)

 もうすぐ国慶節、「コト」の多様化に対応する細やかなサービスが続々

あと1か月弱となった国慶節に向けて、「コト」の多様化に対応すべく細やかなサービスが展開されているようです。中国のコンビニでは日本のレジャーチケットが購入できるようになったり、酒蔵見学の受け入れ態勢強化などが報じられていました。

中国トレンドExpressでは、恒例のクチコミ分析による国慶節消費動向予測を行ったところ、「日本で一番したいコト」はさらに多様化する一方で、予算別・滞在日数別などで見ても大きな違いがなく、集客プロモーションにおいてターゲティングがあまり機能していないことがうかがえる結果となりました。

今後「多様化」をどう該当ターゲットにきちんと届けるかが、成功のカギとなりそうです。

参考:
ローソン、アリババで美術館チケット中国販売 訪日客取り込み(出典:日本経済新聞電子版)
台湾ファミリーマート全店において 日本国内のレジャーチケット商品を販売(出典:PR TIMES)
【特集】国慶節まであと1か月!(3) ~躍進の美容体験と「新中産層」の訪日を思わせる「走りたい」~(出典:中国トレンドExpress)

南薩観光、訪日外国人向け乗り合いツアー3コースを発売 バス9社連携で全国周遊も可能に(出典:Traicy

酒蔵見学、訪日客つかむ…各社、施設整備に力(出典:YOMIURI ONLINE)
体験型観光資源を発掘=外国人旅行者の消費拡大へ-観光庁(出典:時事ドットコムニュース)
眠っていた関西の鉄道計画、次々目覚め 訪日客が後押し(出典:朝日新聞デジタル)
農水省、熊本で「農泊」促進シンポ(出典:SankeiBiz)