【中国人観光客プロモーション】自治体プロモーションに効果がでている
10月1日にはいよいよ国慶節がスタートし、各地で「モノ」「コト」を楽しむ訪日中国人の姿が報道されました。中国の旅行予約サイトCtrip(シートリップ)によると、国慶節期間において人気の旅行先は1位がタイ、2位が日本、次いでシンガポール、米国、ベトナムの順となっているそうです。日本が2位にランクインした背景には、中国人旅行者向けの対応を強化する小売業者や、プロモーションを積極的に行う自治体らの努力もあったとされています。
ソフトもハードも万全に 自治体プロモーション
自治体の積極的なプロモーションでは、先週はたとえば香川県高松市の取り組みが二件報じられていました。高松丸亀町商店街では、外国人向けの新サービス「高松スマート免税・観光プラットフォーム」の提供が始まり、外国人観光客は異なる店舗で購入した商品を一括で免税処理できるサービスを利用できるようになりました。
同じ高松市の高松兵庫町商店街は、ソフトバンクによる多言語対応の観光アプリ「Japan2Go ~OMOTENASHI ICT NAVI~」を利用し、瀬戸内を訪問する外国人旅行者に向けた商店街の魅力を発信するようです。サービス提供だけでなく、情報発信も多言語が基本路線として定着しつつあることをうかがわせます。
その他自治体が主体となって行うプロモーションに関しては、中国人KOL18人が京都嵐山を訪れたり、国立公園のドローン撮影映像の無料提供が開始されたり、さまざまなニュースが報じられていました。インバウンドの集客手法は枚挙にいとまがありませんが、情報の受け手である消費者に確実に届く方法、内容を見極めて発信していくことが肝要です。
参考:
中国、国慶節で旅行ラッシュ 日本は渡航先2位 韓国はトップから20位以下に転落(出典:産経デジタル)
国慶節商戦、関西でにぎわい(出典:日本経済新聞電子版)
中国・国慶節の海外旅行先、自治体も努力の日本が2位(出典:Forbes Japan)
訪日外国人“おもてなし” 免税手続き一括で 新サービス開始 「ペッパー」も大活躍 /香川(出典:毎日新聞)
ソフトバンク、商店街のインバウンド誘致に参画、観光アプリで店舗情報を多言語で提供(出典:トラベルボイス)
京都・嵐山で訪日プロモーション 中国人キーオピニオンリーダー18人招く(出典:烏丸経済新聞)
仮想現実で訪日客を地方に 観光庁、「コト消費」促す(出典:日本経済新聞電子版)
環境省、ネイチャーサービスの無料撮影プログラムを活用。国立公園の魅力をドローン映像で外国人に伝える(出典:PR TIMES)
婦人科検診に地方都市…訪問先の「変わったところ」「変わらないところ」
この国慶節期間に多くの訪日中国人が様々な場所を訪れているわけですが、その訪問先に変化が現れているようです。個人旅行客やリピーターの増加を背景に高級旅館に泊まる中国人観光客が増加していること、また日本で婦人科検診を受けている様子も報じられています。
日本政策投資銀行と公益財団法人日本交通公社が行った「2017年版の訪日外国人意向調査」によると、『日本に行くなら東京』の割合は低下し、青森や金沢、岡山などの地方都市が少しずつですが上昇しているそうです。
一方で変わらず日本の化粧品は人気で、百貨店の免税カウンターもにぎわっているようです。また先日は、銀座で観光やショッピングを楽しむたくさんの中国人観光客を見かけました。
トレンドExpressでは新浪微博を利用したソーシャルビッグデータをもとに国慶節のインバウンド動向の振り返り調査を通じて、その最新の実態を明らかにしていきたいと思います。どうぞご期待ください。
参考:
中国人観光客に変化、富士北麓にも(出典:Uワク 山梨テレビ)
中国“爆買い”観光客に異変?意外な所にも(出典:日テレNEWS24)
これからの中国人観光、「爆買い」から「女子旅」へ(出典:Forbes Japan)
<中国人観光客が見た日本>日本で婦人科検診を受けてみた!(出典:エキサイトニュース)
「お米のマスク」が訪日客に人気、東急ハンズ各店で欠品状態に(出典:ファッションスナップ・ドットコムNews)
訪日外国人、『日本に行くなら東京』の割合低下 (出典:日本経済新聞電子版)
訪日客の不満 「風景・建築物の解説不足」が増加(出典:日本経済新聞電子版)
ゆるキャラ界では下剋上?ぐんまちゃんは次なるくまモンなるか
先週、群馬県のマスコット「ぐんまちゃん」が、中国の旅行会社などが主催した「全日本ご当地キャラクター人気投票inチャイナ」で優勝したそうです。中国ではくまモンが人気となって日がたちますが、ぐんまちゃんもその人気に続くことができるでしょうか?
また今中国では、女子の間で「心の旦那さま」と呼ばれある日本人俳優が人気となっています。聖地巡礼はもちろんのこと、身にまとうアイテムもあこがれの的になるなど、一定の経済効果を生んでいるようです。意外なところから消費者の心をつかむアイドルは今後も要チェックです。
参考:
「ぐんまちゃん」、中国での人気投票でもV(出典:YOMIURI ONLINE)
中国女子の「心の旦那さま」俳優、古川雄輝ブレイクが引き起こすもの(出典:中国トレンドExpress)