【中国人観光客に人気】居酒屋メニューとスイーツが人気 中国口コミランキングより
トレンドExpressでは、一週間の中国ソーシャルメディアでの日本関連書き込み総件数の推移、および日本で「行った」「買った」「食べた」「買いたい」「したい」と言及されている投稿の件数を毎週集計しランキング化しています。また独自集計によるECサイト人気日本商品ランキングも週次で公開しています。
今週の【週次ランキング解説】は、2017年9月20日～9月26日の日本で「食べた」ランキングについて取り上げます。
「スイーツ」「居酒屋メニュー」がトップ10
1位「和菓子」、2位「しゃぶしゃぶ」、3位「焼き鳥」、4位「串カツ」、5位「お菓子」となりました。「お菓子」が微増、その他大きな順位変動はありませんでした。
上位ランキングに名前の挙がってくる食べ物を大別すると、スイーツと居酒屋メニューに大分することができます。
スイーツのうち、ランキング上位に入っているのは「和菓子」「お菓子」のほか「スイーツ」「抹茶アイス」「ソフトクリーム」「クレープ」となっています。形状が食べ歩きに向いているものが好まれているようです。「手に持って自撮りがしやすい」アイテムとも分類できそうです。
居酒屋メニューで人気となっているのは、焼き鳥・串カツ・ラーメン・唐揚げ・刺身・日本酒などです。中国人の旅行客にとって居酒屋は日本独特の雰囲気を感じられる空間でありながら、中国の屋台のような活気もあり人気の食事場所になっています。
藍は青より青し？ 日本旅行の定番「抹茶味」
抹茶は元々中国が発祥ですが、現在中国では抹茶を飲む習慣は広まってはいません。そのため、中国人にとって「抹茶」は日本を感じられる味の一つとなっています。
中国人にとって「お茶」は馴染みのある飲料ですが、基本的には緑茶が飲まれています。抹茶の持つ独特の苦味とお茶の爽やかな香りといった魅力だけでなく、豊富なビタミン類を含有していることやリラックス効果があるとして、中国で抹茶は「健康食品」としても知られています。老若男女問わず人気を博しているようです。
SNS上のキーワードの話題性や発信者属性を分析できる【微博指数】を用いて、中国での「お茶習慣」を探ってみました。「抹茶」は「緑茶」の2倍以上、「烏龍茶」との比較ではその約10倍、話題となっていることがわかります。
インバウンド需要を見込み、多くの抹茶商品が外国人向けに販売されています。
キットカット、小枝、カントリーマアム、チロルチョコにはもちろん抹茶味があり、空港の売店で取り扱いが充実しているのはもちろん、お土産としてなのか訪日観光客が手に取る姿も折々に見かけます。中でもキットカット抹茶味は家族や同僚へ配りやすい形態からか支持を集めているようです。お土産には不向きですが、抹茶アイスは日本で「食べた」ランキングの上位常連です。今年の春節期間には、気温の低さにもかかわらず浅草の抹茶アイス専門店で数十分待ちの列に並ぶ中国人観光客の姿が見られました。
日本旅行で人気の京都では、名物の抹茶をインバウンド集客に取り入れて成功しているようです。エアービーアンドビーのサイトを見ると日本文化を学びながら抹茶を味わうプランが人気になっていることがわかります。
本家中国に戻った抹茶味、次の一手は○○茶？
「抹茶」は日本だけでなく中国国内でも人気の味の一つとなってきているようです。「抹茶」の指数が跳ねているのは今年の中秋節です。アリババグループの物流会社CAINIAOでは今年「抹茶」「ヨーグルトレモン」「カスタード」といった新しい餡の月餅を販売し、これらを宣伝する投稿はリツイートが4,000件近くに上るなど話題をさらっていました。（2017年10月11日確認）
今後、中国でますます「抹茶」が市民権を得てくると、希少性がもたらす魅力が相対的に下がることも考えられます。この先は日本独自の「抹茶」の差別化が必要になってくるかもしれません。まだ微博指数には表れてもいませんが、日本では折々に目につく「ほうじ茶」デザートが、お茶好きの中国人に対して次に「響く」商品となる可能性もあるのではないでしょうか。
▼2017年月餅シーズンのEC動向はこちらの記事から！
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