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中国キャッシュレス伝説を追う! 「中国で現金は使えない」のウワサは本当かの巻

こんにちは、中国トレンドExpressです。

近年、日本で山のように報道されている「中国キャッシュレスすごいぞ」伝説。確かに変わりました。2015年ぐらいにはタクシー乗っても普通に小銭を探していたものですが、いつの間にか「キャッシュレス」。QRコードを読み取って、スマホで簡単操作。中国在住の友人からは「現金なんか使ってるの?ダサ~い」などと笑われかねない状況になっています。

しかし、それは果たして本当なのでしょうか? 中国キャッシュレスの現場で実験しました!!

「とにかくキャッシュレス」は本当

「この前さ、たまたま電子決済が使えないタクシーに乗ったのね。でも、財布ってもう持たなくなったから、手元に一元の現金もなくて…。」

上海出張中に話を聞いた外資系企業に勤める30代女性はそう語っていました。

 

結局その時は、通りがかりの人にモバイル決済でお金を送って、現金をもらって、それでタクシーの支払いを済ませたとか。

 

確かに、街を歩けば大手百貨店はもちろん、街の食堂、露店まで、どこにもAlipayやWeChatPayのロゴが。

もはや上海などでは現金を出して支払う姿も減り、「財布目当てのスリも減った。携帯は終始、手で持ってるから、盗みようがないし」(国営企業勤務、30代女性)というように、治安向上にも一役買っている様子。

さらには、中国出張の入った日本在住日本人ビジネスマンが、馴染みになった上海の女の子に「上海行くからご飯食べにいこ~よ」とチャットしたところ、相手からQRコードが送られてきた…などという、ウソのような、ホントのようなお話を耳にしたりもします。

つまり、「上海では至る所でキャッシュレス。モバイル決済でなければならない!」という、日本の報道が立証されているのです。

 

しかし、とにかく体を張って確認しなければ気が済まない中国トレンドExpress編集部としては、それをそのまま受け入れるのは、なんとなくおさまりが悪い。

そこで、やってみることに。

Let`sチャレンジ!

何をって、キャッシュレスしないと馬鹿にされる勢いの上海でチャレンジすると言えば、「現金でどこまで生活できるか!」に決まってるじゃないですか。

昔、「ネットだけで何日間生活できるか」っていうハイテクチャレンジをテレビで見たけれど、その逆バージョンなのです。

 

さっそく近くのスタバに。

CTE:「すいませ~ん。コーヒー1杯。現金しかないのですが…。」

スタバ:「はい。25元です。」

CTE:100元札出す(お釣りが出なくて100元取られたらどうしよう…)

スタバ:「はい、75元のおつりでーす。カウンターで受け取ってください。」

CTE:「………。なんだろう、何か釈然としないモノが…。」

 

そうだ、きっとスタバだから現金があったんだ! 街角の「蘭州拉麺」店だとキャッシュレスしか使えない、いや使いたくないはずだ!

 

CTE:「すいませ~ん。牛肉麺1つ!」

店主:「はいよ~。」

<しばし待つ>

店主:「はい、お待ち!」

CTE「あ、先払っていい?」

店主「ああ、かまわんよ。12元ね。そこにQRコードあるから。」

CTE:「あ、ごめん、現金しかないんだけど、20元」(ドキドキ…)

店主:「あっそう。じゃ、8元のおつりね。」

CTE:「え?あ?ありがとう…あ、やっぱ中国の方が旨い」

現金でもモバイル決済でも中国の蘭州拉麺(牛肉麺)は美味しかった

その後、ローカルコンビニ、雑貨屋、大型スーパーなどで試したのですが、ことごとく現金で買えました。そしておつりもしっかりもらえました。

 

なので、超早いですが結論です。

「上海はまだまだ現金で生活できる」

実際、タクシー載って現金出しても、普通にお釣りが返ってきました。

なので「キャッシュレス使えないから出張行けないっすよ~」という言い訳は通用しないということを覚えておきましょう。

「現金を拒絶」は違法行為

実は中国、キャッシュレスの普及はしていますが、同時に「現金を拒絶してはいけない」という法律の普及も同時に行っているのです。

 

その法律は『中華人民共和国銀行法』。この第3章16条に「中華人民共和国の通貨は人民元とし、店舗・企業はその受け取りを拒絶してはならない」という一条があるのです。

2018年には実際に現金を拒否した商店が罰金を徴収された事例も報道されました。なので今は、「現金&モバイル決済」併用の社会で、「モバイル決済を選択する人が多い」というのが、より実態に近い表現といえるでしょう。

 

ただ、ローテクおじさんとしては「もしバッテリーが切れたら?」という不安も付きまといます。

しかし心配ご無用。

大都市の百貨店などではすでに、レンタル式モバイルバッテリーチャージャーが登場。こちらでもQRコードをかざすと、簡単に充電が可能。さらに使用量もモバイルで簡単に支払いと、不安を解消するサービスも登場しています(ん、でも完全に電池なくなってたら使えなくない?)。

街中で見られた簡易充電サービス

中国のキャッシュレス、確かに便利ではあります。

しかし個人的には、携帯の残り電量を心配したり、それを解消するスポットを探したり、技術革新とかを待つより、「財布持って出たほうが早いんじゃね?」、なんて気持ちも色濃く残るんですがねぇ。