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【中国プロモーション事例】BAKE中国進出の事例に学ぶ、「本物の感動」を伝えるプロモーションの極意(2)~OtoO施策がもたらす効果とは

株式会社BAKE様へのインタビュー、(2)ではいよいよ事例詳細について語っていただきます!

インタビュー日程:2018年1月4日

聞き手:株式会社トレンドExpress代表取締役社長 濱野 智成

新規店舗プロモーション、行った施策は

南京にオープンされたZAKUZAKUの店舗プロモーションについて、概要を教えてください

1つ目は、デジタル上の認知拡大、理解促進です。店舗オープン前後の短いスパンで集中的にリリース配信を行いました。まずは「日本で人気」、「いよいよ南京上陸」という期待をあおる文脈から、「ついにオープン」という記事の一連の流れが、高い拡散率を実現しています。

オープン当日には長蛇の列ができたため記事の説得力が更に増し、ポジティブな反応増加にもつながりました。検索エンジン、SNS(Wechat、Weibo)等、メディア記事以外にも幅広く露出することで、検索エンジンへの情報のインデックス化とブランドの信頼性が確立されました。

2つ目は、リアルイベントの実施です。イベントにはそれぞれグルメKOLを招待し、1時間のライブ配信を行いました。イベント現場の様子や試食レポート、商品の特徴紹介などを行い、認知拡大と集客を図りました。プレイベント、オープンイベントとも大きな反響を獲得し、視聴者や閲覧者からは「美味しそう」「食べたい」というポジティブなレスポンスや、「知ってる!」「食べたことある!」「これすごくおいしいよ!」など経験者による投稿もあり、クチコミを更に拡散させる効果を得られました。

事例の効果について教えてください

情報配信が始まる直前の2017年7、8月の露出件数は少数にとどまっていましたが、施策開始後の9月は、情報配信とKOLによる発信により、SNS露出件数は大幅に拡大しました。競合ブランドはほぼ予想どおりの件数で推移していて、ZAKUZAKUと競合の差は急激に縮小しています。売上累計(24日間)は、予算比118%で推移しました。

 

店頭には長蛇の列。これがSNS上でも話題を呼んだ

オフラインとオンラインのクロスオーバーで、「本物の感動」を伝える

ずばり、中国で有効なマーケティング/プロモーションの方法は?

今回は南京の店舗に来るお客さんに店舗体験や試食、またイベントに参加してもらったときの「本当の感動」をそのままオンラインでシェアさせる取り組みを行い、それが相乗効果で一気に拡散しました。オフライン施策は費用がかかるということもありますが、オンラインとオフラインをクロスオーバーさせながらやっていくことがすごく大事だなと改めて思っています。

オンライン施策のみですと、ステマというわけではないですが宣伝なのではないかと思われ、拡散率などの効果が薄れてしまう可能性も否定はできません。やはり店舗型ビジネスの場合は、オフラインでどれだけ面白みをつくって、そこからオンラインにどう拡散させるかが重要だと実感しています。


▼オフライン施策の詳細はこちらから

【インタビュー】中国で広がるデジタルサイネージ活用(3)運営の肝と新たな施策~「アート」が模倣品に負けないインパクトを生み出す~


「Do、Do、Do、Do」じゃない!PDCAサイクルの大切さ

今回はトレンドExpress社にご依頼いただいたわけですが、選んだポイントについて教えてください

中国で長く仕事をしていますが、いろいろなイベント会社さんやPR会社さんとご一緒してきました。ローカル企業の場合、マーケット特性を理解し、とにかく瞬発力はあるけれども、なかなか効果が数値化して見えないという課題点を感じていました。PDCAでいうと、「Do、Do、Do、Do」のような(笑)。

トレンドExpressさんにお話を伺った際、しっかりとデータを分析した上で仮説を立て、アクションを実行して、さらに経営者目線でレポーティングしてくださる点、そして、施策のKPIの高さが前提にあるものの、しっかりとしたPDCAサイクルがZAKUZAKUローンチのプロモーションをご一緒させていただくことになった非常に大きなポイントとなったと思います。

また、ZAKUZAKUはBAKE CHEESE TARTに比べると日本国内でも4分の1ぐらいしか店舗がなく、今回中国で1号店をオープンするに当たっては、ほぼ知られていないブランドでしたので、この短期間でいかにZAKUZAKUを一人でも多くの人に知ってもらうかというところが、一番お願いしたかったところでした。その点については、中国国内での成功事例等を共有いただけたのも心強い後押しになりました。


▼気になる成功事例はこちら

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ソーシャルビッグデータの分析内容については、いかがでしたか?

Buzzワードを調べてもらったとき、「おいしい」「シュークリーム」などのいわゆるわかりやすいワード以外に、「便利」というワードもあり、そういうところは非常に面白いなとは思いました。その他、「東京」や「原宿」、「北海道」など、いろんな地名がZAKUZAKUに関連するのですが、データ分析を基に「東京から来た」を推そうとか、「北海道」の「ソフトクリーム」がBuzzの要因になっているとか、自分達だけでは見えない消費者の真の声を抽出していただけることにとても価値を感じています。そういうアクションにつながるようなワードがもっと見えてくると、今後はもっと良いかなと思います。

 

「北海道」や「ソフトクリーム」が中国に刺さることをレポートで確認

(3)では、実際の効果などについて、さらに詳しくお話を伺っていきます。

 

▼つづきは

【インタビュー】BAKE中国進出の事例に学ぶ、「本物の感動」を伝えるプロモーションの極意(3)~PDCAサイクルで実現する本当の成功