【アンケート】夏休み、訪日中国人が来る前に知っておきたい!(1) 100人に聞いた、日本で「高く感じるサービス」
物価特集の最後に、訪日中国人が「日本で高いと感じる」サービスや商品カテゴリについて行ったアンケートの調査結果をお届けします。合わせて、次に来日したときにやりたいことや買いたい商品カテゴリについてもヒアリングを行いました。夏休み直前の今、どのような「モノ」「コト」への関心が高まっているのでしょうか?
【調査概要】
調査実施期間:2017年5月に実施
回答数:100名(男性50名、女性50名)
調査方法:新浪微博上で「日本に行った」と書き込んでいる方を対象にランダムに新浪微博上でアンケートを実施
調査内容:
質問①中国より日本の方が高いと感じるサービスは?(項目より複数選択)
質問②中国より日本の方が高いと感じる商品は?(項目より複数選択)
質問③日本で購入したもののうち、越境ECサイトでリピートしたものは?(項目より一つを選択)
質問④再来日時に買いたいものは?(自由回答)
質問⑤再来日時にやりたいことは?(自由回答)
サービスのうち高く感じるものは? ダントツで〇〇!
まずは一つ目の質問項目「中国より日本の方が高いと感じるサービス」の結果です(複数回答)。選択肢「その他」を含む13項目の回答数は以下のようになりました。(カッコ内は回答者人数)
この結果からはどんな事情や消費者心理が読み取れるのでしょうか?
まず注目すべきは、アンケート参加者の全員である100名全員が回答に選択し1位となった「タクシー運賃」(100名)です。中国のタクシー料金は、【特集】中国の物価(6)でお伝えした通り、初乗りが上海でも14元(231円)となっており、日本の初乗り410円の半分以下です。可処分所得の大小にかかわりなく、相対的に「高い」と認識されてしまうのかもしれません。
特集では地下鉄やバスの料金を紹介しましたが、タクシーと同じく中国では非常に低額な運賃設定となっていました。このことが影響してか、2位電車運賃(68名)3位バス運賃(44名)とTOP3が交通費となっています。訪日中国人には、日本の交通費に関する不満を持っている方が多いことが予想されます。
4位は宿泊料となっていますが、今後民泊の整備が進むことにより、日本の宿泊料に関する不満は軽減されていくかもしれません。
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8位は「食事」(6名)「居酒屋・バー」(6名)となっており、日本での食事に関してはあまり高いというイメージは持たれていないという結果となりました。新浪微博の書き込みでは、「高くないのに新鮮!」と回転すしが紹介されたり、「コンビニの安いカップ麺もおいしい」と感激が表現されていたりして、コストパフォーマンスにこだわる様子がうかがえます。一方で、日本料理店での食事に「本当においしいけど、高すぎる」という書き込みも見られ、シチュエーションへの対価としての高額な価格設定には納得感を持っていない層が一部いることもうかがえます。
下位には、最近「コト消費」として注目を浴びている10位「エステ・マッサージ」(4名)や12位「美容院」(2名)、「ネイルサロン」(2名)が表れました。訪日中国人の間で人気が高まり始める一方で、価格を高いと思う方も増え始めているようです。この分野での価格に対する感性が今後の消費にどう影響を与えるのか、動向をウォッチしていきたいと思います。
6位「その他」(8名)を回答した方には、具体的に何を高く感じるのかも回答してもらっています。回答ではコインロッカーや貸衣装、レンタサイクル、映画やコンサートチケットなどが挙げられていました。
最近、訪日外国人向けの荷物配送サービスが増えてきていますが、こういったサービスはコインロッカーの値段に不満を持つ方々に対し、高付加価値のサービスとして魅力的に映る場合もあるのではないでしょうか。
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