中国イベントカレンダー②4~6月 ~行楽の時期の小型連休三連発を押さえる!~
中国のイベントカレンダーシリーズ第二弾、今回は4~6月の祝日のご紹介です。
【イベントカテゴリ】
◇ 節句 … 旧暦に即して日程が決定するため、毎年異なる日になります。
◆ 商業的イベント
△ 記念日など
6月は卒業の季節。イベントが盛りだくさんの中国の年度末
4~6月の春~初夏は中国では卒業の季節。5月のゴールデンウィークはなくなりましたが、その代わり4月の清明節、5月1日のメーデーを中心とした労働節、5月末~6月の端午節の小型連休が続きます。清明節と端午節は毎年日程が異なりますので、これに合わせて中国市場に向けて商品のプロモーションを行う場合は要注意です。
この時期には「中国四大節句」の春節、清明節、端午節、そして秋の中秋節のうち二つが含まれます。端午の節句は日本では5月5日に定められた「こどもの日」の原型ですが、日本では独自の発展を遂げ子供の成長を祈願する日となっているため、発祥地の中国ではまた異なった風習が各地に残っています。
また6月は卒業シーズンです。学生の休暇や進級、新社会人としての生活のスタートに着目した消費需要取り込みには外せない時期となるでしょう。
4月
△愚人節(エイプリルフール)
4月1日
冗談好きな中国人の国民性とマッチし、微博上でも様々なジョークがシェアされています。例えば今年は「エイプリルフールに告白の返事をもらえば、失敗しても成功!」といったものが目につきました。
ECサイトでも「エイプリルフール」で検索すると数々のジョークグッズが表れます。
◇清明節
旧暦の清明節を含む3日間が祝日となる。2018年は4月5日~7日が休暇。
古代から重要視されてきた節句。祖先の墓参りをし、墓掃除をする日でもあります。
またこの時期は火気の使用を控える時期ですが、寒さから体を壊すことを防ぐため「蹴鞠」や「馬球」といった運動を行う風習もあります。針仕事・洗濯・女性の外出も忌むべきこととされていました。
そのほか、「踏青」と呼ばれる春の気配を感じに行く外出も風習の一つです。亡き人を惜しみ悲しみながらも、春の外出に笑いがあふれるというイメージの哀切入り混じる節句となっています。柳の挿し木を行う風習もあります
◇穀雨
2017年は4月18日。二十四節気の一つ。
冬の終わりを意味し、この時期を過ぎると雨が増え穀物が成長するととらえられています。この時期は南方では茶葉(雨前茶)、山東省では漁民の日とされています。
△国際マザー・アースデイ
4月22日
地球環境について考える日
5月
△労働節
メーデーの5月1日を中心に3日間が祝日となる。2018年は5月1日~3日。
もともとは大型連休として約一週間の連休となっていましたが、2008年より交通機関の混雑緩和、内需拡大を目的に廃止され、代わりに新たな小型連休が設けられると同時に、労働節も3日間の小型連休という形で残りました。
△五四青年節
5月4日
1919年の五四運動を記念し制定されました。
この日には各地で成人式が行われます。
◇立夏
2017年は5月5日。
△看護師の日
5月12日(ナイチンゲールの誕生日)
国際看護師協会制定。
◆母の日
5月第二土曜
「独立志向の90後」が中国人消費者としての存在感を増しつつありますが、家族を大切にする傾向はまだまだ中国消費動向では無視できない要因です。
例えば微博の書き込みには『仕事が忙しくて母の誕生日を祝い忘れてしまった、母の日に埋め合わせしよう。私の人生で一番大切なのは母なんだ。』というような内容も見られました。
「一人っ子政策」が実施される中、親の愛情を一身に受けてきたことに対する恩義の感情や、親孝行を是とする儒教の理想が現代中国にもまだ息づいていることが影響しているのではないでしょうか。
△国際博物館の日
5月18日
国際博物館協会制定。中国各地で博物館の入場料が無料となる。
6月
◇端午節
旧暦の端午節を含む3日間が休日となる。2017年は5月30日~6月1日、2018年は6月16日~18日。
端午節はその名の通り日本の端午の節句の起源です。風習は地方によって様々ですが、ちまきを食すことは日本同様伝統的な習慣の一つです。
「龍船」と呼ばれるボートを用いたボートレースは端午の節句に中国各地で見られる習慣です。その他にも各地に様々な風習があります。
△国際子供の日
6月1日
△世界環境デー
6月5日
◆父の日
6月18日
◇夏至
6月21日
△国際オリンピックデー
6月23日
まとめ ~中国人は社会貢献とスポーツが好き?
この三か月の「記念日」を百度上のカレンダーで見てみると、「社会貢献」(看護師の日)「環境保全」(国際マザー・アースデイ)「自然科学」(国際博物館の日)といった分野に社会の関心が集まっているような印象を受けます。
また「スポーツ」を積極的に進めるような記念日(国際オリンピックデー)や節句(清明節)の存在も印象的です。スマホの普及、オンラインゲームやライブ動画など娯楽が多様化しながらも、今後健康志向が高まり、アウトドアが盛り上がっていく可能性も考えられます。注目すべき分野の一つかもしれませんね。
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