中国イベントカレンダー④10~12月 ~日中共通?女子のハロウィンにカップルのクリスマス~
中国のイベントカレンダーシリーズ第四弾、10~12月の祝日をご紹介します。
【イベントカテゴリ】
◇ 節句 … 旧暦に即して日程が決定するため、毎年異なる日になります。
◆ 商業的イベント
△ 記念日など
参考:2018年の休暇カレンダー(留学社区) 中国語
参考:2017年祝日・記念日大全(天気網) 中国語
「十一黄金週」といえば国慶節! 11月12月にはECの祭典
10月といえば中国の建国記念日「国慶節」です。今年はかぶってしまいますが、旧暦ベースの「中秋節」は毎年日取りが異なりますので、9月半ば~10月半ばとなることもあり、中国では10月前後で秋の連休が続きます。
10月
△国慶節
10月1日
春節を除き、中国最大のお祭りともいえる「国慶節」は約1週間にわたる最大の連休期間でもあります。10月1日から始まるため「十一黄金週」とも言われます。
◇中秋節
2017年10月4日(旧暦8月15日)
日本でもご存知「お月見」の節句です。中国では団子ではなく、月餅を食します。
◇重陽の節句
2017年10月28日(旧暦9月9日)
中国では「奇数」は縁起の良い、陰陽の「陽」を備えた数字と考えられています。旧暦9月9日は一番大きな奇数である「9」、つまり「陽」の重なる日として祝います。菊の花を観賞したり、また菊を浮かべたお酒を飲んだり、「重陽餅」と呼ばれる食品を食す場合も。
△目に関する記念日
「10」を目の形になぞらえてか、第二木曜は「世界視覚の日」、10月15日は「国際盲人デー」と、目に関する記念日が制定されており、中国でも認知があるようです。スマホ社会の中国では当然眼鏡人口も多いです。また中国人は社会貢献や社会問題の解決といったテーマに関心が高いので、視覚障がい者にとっての社会における障害を取り除くようなトピックには、当然関心を寄せるでしょう。この記念日を切り口に消費者へ自社のブランディングを仕掛けることも可能ではないでしょうか。
△ハロウィーン
10月31日
日本と同様、若者の、特に女性のイベントとして認知されているようです。微博指数で確認すると、12―18歳、19―24歳どちらの比率もクリスマスより多くなっています。男女比ではクリスマスが半々であるのに対し、ハロウィーンは約72%が女性です。
11月
◇立冬
11月7日(旧暦9月19日)
◆ダブルイレブン
11月11日
中国ECサイト最大の商戦。セールは11日以前にも行われます。昨年は一日で3億円の売上が記録されました。
12月
△世界エイズ記念日
12月1日
△世界サッカーの日
12月9日
サッカー好きも多い中国人。オンラインのサッカーゲームを楽しむ男性もよく見かけます。この記念日とひっかけたイベントがあれば、彼らもついつい視線を向けてしまうかもしれません。
◆ダブルトゥエルブ
12月12日
11月の「ダブルイレブン」に続き、さまざまな優待、値下げを開催するECセール。
△国際バスケットボールの日
12月21日
バスケットボールもサッカーと同じく人気のスポーツ。その理由は日本の漫画・アニメの影響もあるようです。
◆クリスマス・イブ(平安夜)
12月24日
◆クリスマス
12月25日
△毛沢東生誕記念日
12月26日
◇大晦日
12月31日
日本と同じく大晦日、元旦はお休みですが、イベントカレンダー①で紹介したようにこの連休は中国人にとっては単なる連休で、何かをお祝いしたり特定の形式で過ごすようなことはありません。
まとめ
秋は「中秋節」の節句、建国記念日の「国慶節」といった大きなイベントから始まります。
11月には若い女性の関心が高いECの大規模なセール、ハロウィーンとイベントが続きますが、後半はその盛り上がりを一度落ち着かせるかのように行事の谷があり、12月は再度のECセールダブルトゥエルブを除いては、後半のクリスマスイブ、クリスマスまで女性にとってはめぼしいイベントがありません。
一方で「世界サッカーの日」「国際バスケットボールの日」と男性が常に関心を寄せているトピックの記念日が存在するのが12月です。また「世界エイズ記念日」も社会問題の解決に関心の高い中国人にとっては目を引くトピックでしょう。
伝統的な行事の続く10月、そして後半からはハロウィン、ECセールと女性のイベントがあり、その後サッカー、バスケットボールという男性受けのイベントが並ぶ…中国の秋冬は男女別に進行していくのかもしれません。
そして最後に、日本と同じく「恋人たちの祭典」としてクリスマスがやってきます。その後の年末年始の休み(といっても2、3日ですが)のあとは大学生は期末テストです。これが終わると学生にとっては冬休み、春節がやってきます。春節前は北京や上海といった大都市から地方都市への列車や飛行機のチケットが売り切れます。
一方で、こちらも日本と同じく、晩婚化の進んでいる中国。トレンドExpress編集部による独自アンケートの結果には「自分のための」消費に可処分所得を使っている傾向も見えています。「クリスマス」を恋人たちの専有物から解放するような、これまでになかったコンテンツが、もしかしたら中国でも日本でも求められているのかもしれません。
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