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【中国SNS】いまさら聞けない「Weibo(ウェイボー)」とは?

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クチコミ大国・中国。その中国でのマーケティングにおいて、「中国SNSの活用」という命題から逃れることはできません。

しかし、「中国SNSは勝手が違って…」という方、さらに「日本でだってSNSなんて使っていないのに…」、けれども「いまさら人には聞きづらい…」という方がまだまだ多いのもまた事実。そこで、そんな方々のため、中国トレンドExpressが中国で利用されているSNSについて基礎からレクチャーいたします。

今回は、中国SNSの開祖ともいえる「Weibo(ウェイボー 微博)」についての基礎情報をまとめました。


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Weiboとは?

Weiboは日本にも法人を開設し、企業向けユーザーを募っている。写真は同社日本法人のホームページより。

Weibo(正式には『新浪微博(シンラン・ウェイボー)』)は、新浪公司が運営する、中国最大ともいわれるソーシャル・メディア・プラットフォームです。

「微」はマイクロ、「博」はブログの意味を持ち、140字の字数制限があり、少ない文字数で発信するツイッターとの類似性から、よく「中国版Twitter」とも称されます。

 

日本では、後述する「WeChat(微信)」が流行った時に、「Weiboはもう廃れた」と勘違いされましたが、現在でもユーザー数は7億人、1日のアクティブユーザー数は1.39憶人と活発に使われており、その90%はモバイルからのログインです。

利用者の男女比はほぼ50%ずつで、所得の高い大卒以上のユーザーが76%を占めています。また、年齢層は17~33歳の若年層が80%と最も多くいます。

 

また俳優、女優、文化人などの著名人も必ずと言っていいほどWeiboアカウントを有しており、ファッションや新しいグッズ、アイドルやサブカル情報、健康情報や学習、はてはお堅い社会情勢に対する論評など、ありとあらゆる情報が発信される、まさに中国情報の宝庫なのです。

Weiboの使い方

個人の場合であれば、Weiboのトップページ(https://www.weibo.com/signup/signup.php)から「个人注册」に必要事項を記入し、登録します。Twitterはインターネット上でも他人の投稿を見ることが出来ますが、Weiboはアカウントを開設、ログインしないと、Weibo上に投稿されている他人のつぶやきを見ることは出来ません。

興味のあるアカウントをいくつかフォロー(関注)して自分のトップページにタイムラインを形成、他のアカウントの投稿を閲覧したり、メッセージを送ったり、テキストや画像、「いいね」、「転発(リツイート)」といった投稿を行なうことが出来ます。

 

法人の場合、Weiboジャパンの公式ホームページ(http://jp.weibo.com/z/about-account/)に従って申し込み、公認アカウントを取得します。取得することにより、Weiboアカウント名の横に青色の「V」マークが表示されます。この青色「V」マークが表示されているアカウントからの情報発信は、公式のものとされ、ユーザーから信頼されます。

個人アカウントとの違いは、外部リンクや営利目的の投稿が出来たり、自社アカウントのインサイトデータの分析機能がついていたりといった形で、プロモーションツールとしての特性を持つところです。

WeChatとどう違うの?

似たようなプラットフォームとしてよく比較されるのがWeChat『微信』。Weiboが中国版Twitterと言われるのと同様に、WeChatは「中国版LINE」とも称されます。

 

このふたつは交流と共有のためのプラットフォームという面では似ていますが、Weiboは外へ向けた発信であること、WeChatはより閉じた空間での交流であること、が大きな違いと言えます。

Weiboで投稿した内容はフォロー関係に無い他人でも閲覧可能で、「転発(リツイート)」によって拡散されることもあります。

対してWeChatは「朋友圏」という、相互のつながりがあるユーザー同士のサークル内での発信、もしくは繋がっている個人同士でのダイレクトメッセージのやり取りが主になります。

この両者の特性を理解して賢く使い事で、より効果的な消費者アプローチができるのです。

日本企業や著名人の対中国情報発信の窓口

最近では俳優の山下智久さんがアカウントを開設したことが大変話題になっています[iii]。ほかにも、AKB48やEXILEなどの人気アーティスト、俳優、女優、ゆるキャラのくまモンもアカウントを開設しています。

企業ではアパレル関係、航空会社、旅行代理店、また電器メーカーやコスメブランドなど多くの企業、ブランドがアカウントを持っており、越境ECでの購買促進やインバウンドへのプロモーションに利用しています。

そのほか、岡山県や仙台市などの自治体、各都道府県の観光協会、貿易・経済振興協会も利用しており、訪日中国人向けに日本の魅力をアピール。

いわば中国に向けて情報発信するには、公式アカウントの開設は必須ともいえる存在になっています。

まさに中国SNSの草分け的存在ともいえる「Weibo」。WeChatやTikTokなど新たなSNSが登場していますが、中国マーケティングにおいてはいまだに非常に重要な位置づけを保っているのです。

▼人気ショート動画アプリ「抖音」については
【抖音分析】Vol.0 中国はTikTokでショッピング 抖音ECは中国EC市場改革者となれるのか?

▼参考
Weiboを知ろう(SINA Japan Weibo Co.)

微信和微博的区别,终于知道为什么了艾瑞網 (中国語)

山下智久がWeibo公式アカウントを開設して大反響!(SINA Japan Weibo Co.)