【越境EC】止まらない中国EC市場、消費昇級を彩る日本製品
先週、ポニーキャニオンと日本旅行の業務提携が発表されました。両社はコンテンツやノウハウを活かし、地方創生促進事業を共同で開発・推進するそうです。
中国では「漫画の聖地巡礼」は引き続きブームとなっており、今後も多くの若者が地方を訪れることは間違いありません。両社のような企業の提携により、日本のソフトパワーがさらに存在感を増し、訪日中国人の誘致が実現していくことになるのではないでしょうか。
参考：
(株)ポニーキャニオン と(株)日本旅行 地方創生事業、インバウンドでの業務提携に合意（出典：PR TIMES）
これぞ日本のソフトパワー！「漫画の聖地巡礼」に訪日する中国人の手記（出典：＠niftyニュース）
独身の日(W11)は今年も強烈！ 店舗は試着の場に
先週の大きなニュースといえば、中国最大のECイベントW11（双十一）に尽きるでしょう。
中国EC最大手のアリババが記録した今年11月11日の取扱高は、過去最高となる1682億元に達したと報じられています。過去最高スピードで取扱高が推移し、スタートから13時間ほどで2016年に記録した取扱高を突破したそうです。
また11日当日を前に、盛り上がる中国国内の様子も報道から見て取れます。
事前に店舗で試着を繰り返し、気に入った商品をオンラインの店舗でカートに取り置きする消費者やセールを盛り上げるためのテレビ特番、また対抗してセールを展開する小売店の姿が伝えられています。イベントの影響力は年々増しているようです。
日本企業も、引き続き積極的に越境ECに進出しています。楽天は越境ECサイト「Kaola.com」との協業を強化したそうです。
ジーンズブランドや中古高級品、カー用品なども販売開始や参入検討を発表しています。このように日用品以外の商品を取り扱う店舗の出店は昨今ますます拡大しています。中国の「消費昇級（消費のレベルアップ）」に応じた変化と言えそうです。
▼終了後も手を緩めるな！ダブルイレブンの戦い方を当社CEOが語ります！（有料会員限定）
【特集】中国最大のECイベントW11（双十一）の市場環境と打つべき対策（１） ～この知識がW11勝利への「神器」、基礎からおさえる中国ECでの戦い方～
【特集】中国最大のECイベントW11（双十一）の市場環境と打つべき対策（２） ～「プロモーションの分散化」が有効な二つの理由～
▼越境ECシリーズの記事はこちらから（②～④は有料会員限定記事）
越境EC① 中国EC市場はどこまで拡大するか！？ 2016年中国EC・越境EC概観
越境EC② 越境EC二大巨頭を解説！ ～株式会社オプトホールディング吉田上席執行役員に聞く越境EC進出の極意～
越境EC③ ライブ動画で販売！日韓商品のスペシャリストbolome
参考：
13時間で2兆円を売り上げたアリババ「独身の日」、2016年の取扱高実績を更新（出典：ネットショップ担当者フォーラム）
1日で2.8兆円を売り上げたアリババ「独身の日」、楽天の年間国内EC流通額に迫る取扱高（出典：ネットショップ担当者フォーラム）
11・11「独身の日」に向け臨戦態勢の中国人——店舗で「試着」しネットのカートに“取り置き”（出典：BUSINESS INSIDER JAPAN）
1日2.7兆円を売る「独身の日」に挑む楽天、中国越境ECサイト大手「Kaola」と連携強化（出典：ネットショップ担当者フォーラム）
EDWIN、中国向け越境EC「豌豆公主（ワンドウ）」に出店（出典：ECzineニュース）
中国の「中古高級品」市場へ挑む、人気の仏 ECサイト：ヴェスティエール・コレクティブの狙い（出典：DIGIDAY）
事故車買取シェアＮｏ.１のタウ新品・中古カー用品・パーツの越境ECサイトを開設（出典：PR TIMES）
越境ECに負けぬ勢い、インバウンド市場も堅調
インバウンド市場拡大の勢いも負けてはいません。
国土交通相の発表によると、今月4日時点で訪日客数が昨年の2403万人を超えたとのこと。さらに財務省が9日発表した2017年4～9月の国際収支統計（速報）によると、訪日外国人の増加で旅行収支の黒字が過去最高となりました。
市場拡大を裏付けるかのように、ドラッグストア5社は2017上期決算でそろって最高益をたたき出しました。大阪は米マスターカードによる急成長渡航先ランキング2年連続世界一に輝いています。
来年2月の春節もすぐそこ、この流れを逃さず訪日客に向けたプロモーションを実施していきたいところです。
▼プロモーションはどうやってやればいい？事例からチェック！（有料会員限定記事）
【セミナーレポート】越境ECで爆売れ！トレインの「アームカバー」の陣（１）～「女の欲望」に火をつけた成功事例～
参考：
訪日客数、今月４日で昨年超え 国交相（出典：日本経済新聞電子版）
訪日客で旅行黒字最高 経常黒字10年ぶり高水準 ４～９月（出典：日本経済新聞電子版）
急成長渡航先ランキング 大阪、２年連続で世界一（出典：JAPAN style 訪日ビジネスアイ）
ドラッグストア５社、そろって最高益 ＰＢなど好調（出典：日本経済新聞電子版）
